エルサレムの旧市街には
ユダヤ人地区、ムスリム地区、
キリスト教徒地区に並んで
アルメニア人地区があるが、
そもそもなぜアルメニアが
入っているのだろう?
アルメニアといえば、今では
旧ソ連のコーカサス地方にある
小さな独立国だが、
アルメニア人は紀元前1世紀に
カスピ海から地中海沿岸までを支配する
大アルメニア王国を築いていた。
そして紀元後301年、世界で初めて
キリスト教を国教とした。
また、その後のミラノ勅令を経て
アルメニア人がエルサレムに
教会や住居を建設していく。
しかし、アルメニア正教は
単性論をとったとされ、
カトリックやギリシア正教とは
一線を画す独自の宗派となる。
イスラム勢力がエルサレムを
支配した時もアルメニア正教は
ビザンチンのギリシア正教と対立し、
またアルメニアが多額の援助で
税を支払ったので
エルサレムで一定の地位を保ち続けたと
いう。
つまり、アルメニア正教は
数あるキリスト教の宗派の中でも
歴史とプライドのある教会らしい。
2008年には聖墳墓教会で
アルメニア人とギリシア人による
乱闘騒ぎまで起きたそう。
イスラエル滞在2日目のリベンジとして
滞在14日目に再びアルメニア人地区の
聖マルコ教会に向かった。
この日は扉が開いていた。
小ぢんまりとしている。
ここはアルメニア正教と教義が似ている
シリア正教の教会だが、
シリア正教では、この聖マルコ教会が
イエスが最後の晩餐を行った場所と
している。
中に入ると、他には
欧米系のジャーナリストらしき男性が
1人だけ。
彼は教会の(?)老女から
いろいろ取材をしていた。
自分は後方の階段から
地下にある祭壇を見に行った。
どうやらこの教会にある
マリアに奇跡が起きた云々の
話をしている。
そのマリアは
自分が立っている目の前だ。
え?一体どんな奇跡なんだろう?と
聞き耳を立てていたら、
いきなり老女が突然ボクを見て
血相を変えて「出ていけ❕」と
怒鳴り出した😧😧😧
地下に降りていく階段の幕も
ピシャッと閉められ…
う~ん…
奇跡の話を聞こうとしちゃ
いかなかったのかなぁ…
教会を追い出されるなんて。。
2013年グルジア(今はジョージア)に
行った時、やっぱりグルジア正教会から
はねつけられたのを思い出した。
アルメニアとジョージアは隣だし、
なんか関係あるのかな…
気を取り直して、
以前も歩いた細い道をくだる。
そして、やはり前回入れなかった
ヤコブ大聖堂へ。
一度離れて15時になって
再び訪れるとようやく中に入ることが
出来た。
数は150万人も?
アルメニアは未踏の国、現地に行けば
行けばまた何かが見えるかもしれない。