近所に病院の付属の介護施設があります。私の父はこの施設のデイケアサービスにお世話になりました。10年間近く送り迎えをしました。その間、色んな事を勉強をしましたが、ある時ヘルパーさんから 戦前戦後の頃の写真があったら貸して欲しいと言われて、探し出してあげたことがあります。入所者のおじいちゃんおばあちゃんに見せて、記憶を呼び戻すための治療の一環だということでした。軍人さんのポートレートや出征前に写された家族写真、空襲時の消火訓練のバケツリレーの写真とか。お嫁入りの時に花嫁さんが班長さんに手を引かれて、挨拶回りをしているスナップとか。 これらの写真を見ることによって、当時の記憶がそれぞれに呼び戻され、話題が次第に出てくるのだそうです。言わば脳の活性化に繋がるということですね。 私も毎日寝る前に仏壇に手を合わせて、三人の仏さんと四匹の猫たちの写真にご挨拶をします。弔う気持ちと自分がどう生きるべきか問いかけます。姿は有りませんが、目を見てると「現実」に感じます。気持の上では繋がっていて、日常を見られている気がします。肖像画では感じません、写真のリアリティならではと思います。 猫たちの写真もそれぞれに収まっています。22年の長きにわたり、父のそばにいた三毛猫やお店で12年暮らしていたにゃんこさん達は家族以上のものがありましたから。
断捨離ということで、過去の写真は処分するという考え方がありま
すが、私は気が進みません。大事と思う写真は残すべきです。ならば、プリントで!ならば目に出来るだけ触れるように! つづく
