ずっと聴いている。

 

 

 

 しばしば、音楽と向き合って、人間はその秘密をはぐらかし、その謎を退けるために口実を必要とする。音楽に一つの役割、つまり政治的な見せびらかし、人道的な憐憫、夢想の延長、人口楽園といった役割が与えられれば、全ては説明のつくものになる。接合されたテクストのために、最も優れた音楽でも時にその種の手管に加担しているように見える。ヴェーベルンの音楽は口実を絶対に拒絶する。もし、彼の音楽によって、私たちが世界の秩序に至るとしても、それはイデオロギー的方向転換という松葉杖なしでだろう。それは彼の音楽によって、その秩序、彼の音楽がその実存自体の中で確立する秩序を通じてだろう。…(『…死者たちの対話…』)