おまえ、時刻が、砂丘のあわいを舞いとぶ。

 

真砂(まさご)でできている時が、僕の腕に抱かれて歌う――

僕は、ナイフを右手に、時のそばに臥している。

 

だから波よ、泡だて! 魚よ、頭を出せよ!

水があるところ、もう一度生きることができる。

もう一度、死神と合掌しながら、こちらの世界に呼びかけることができる。

ごらん、、僕らは安全に護られている。

ごらん、土地は僕らのものだった。

ごらん、僕らが星の行手を遮ったさまを!