そして繰り返し聞こえる沈黙の声に
掻き鳴らされる晩鐘の音色
闇の中に見える悪魔の手招きが
ひたひたと
私に近づいている。
彼は遣って来てはそっと
後ろから私を目隠しする。
そして言うのだ。
「今のは私じゃないよ」

友人たちが揃って私を追ってくる。
私は
いいや私の姿をした悪魔は
刹那に逃げ去り闇の中に姿を消す。
そして 沈黙の声
晩鐘が掻き鳴らされ
また別の友人に向かって
私は手招きするのだ。
闇の中からそっと・・・