色様々な不揃いの祈りの声が
建ち並ぶ柱廊の谷間を縫って
ステンドグラスに谺するとき
投げ入れられた虹色の影は
陽炎となって漂う。
organの音が
私たちの血となり骨となり肉となり
生命を吹き込む。
そのとき風は
わたしたちの歌声となって
一切を焼き尽くす業火の舌を揺るがす。
解剖台に臥された
わたしたちの皮膚の下には
加熱した工場がある。
炎がまた風を生む。
そして螺旋が虚空を切り裂くとき、
その裂け目から、
また新たな祈りが生まれる。
繰り返される旋律が
再びその歌声を穿ち始める。
建設中の大聖堂
永遠に未完成のその中に
わたしたちの死骸は生きながらにして葬られる。