知的障碍や精神障碍における

日本の障碍者福祉行政の最大の問題は、

行政自身がまず古い隔離主義的発想から抜け切れていない、

ということに尽きると思う。

そうした中でこの「べてるの家」のような民間団体やNPOが

重度障碍者の地域移行を進める上で果たしている役割は大きい。

これは現在の、そしてこれからの日本の障碍者福祉を考える上では

絶対に見逃してはならない点だろう。

重度障碍者福祉においては純粋な財政的側面からばかりでなく、

障碍者自身のQOL向上という側面からも、

民間のこうした活動が求められているのだ。