前の記事についての捕捉というか、

僕なりの感想を少し。

 

東日本大震災から5年以上が経つが、

あの震災から僕らが学んだことは結局、

国家(行政)は、それが左派政権であれ右派政権であれ、

僕らの本当の危機に際しては

何もしてくれない、もしくはできない、ということ

(同じ事は戦前・戦中の日本や9・11直後の米英でも言える気がする)。

皮相的な見方と言われるかもしれないが、

現に5年以上たってもまだ仮設住宅が解消されていないという

現状を見ているとそう感じざるを得ない。

この状況下で僕らにできることと云えば、

まさしく自衛のためにある種の共同体を作ること、

それしかないだろう。

それは「個人主義」だの「新自由主義」だのといったこととは

何の関係もない(そもそも国家は無力なのだから)。

本来国家はホッブズが思考したように

「万人の万人に対する闘争」から個々の生命・財産を護るもの

であったはずだが、

経済がこれだけグローバル化し、

国民国家(nation state)がその存在意義を

限りなく減衰させているのを見ると、

もはや国家単位の福祉などというものは不可能じゃないかと

個人的には思う。

つまり新しい共同体とは国家とは似て非なるものになると思う。