えんじゅです。

内戦状態にあるシリアで、

取材に入っていたジャーナリストの山本美香さんが

政府系民兵の銃撃に遭い、殺害されたそうです。


http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012082100075


享年45歳。

あまりに若すぎる死です・・・。


山本さんといえば僕などは、

2001年から続くアフガニスタン紛争およびその後のイラク戦争で、

主に日テレ系のニュース番組の中継などでよく見かけましたし、

イラクやアフガンの戦渦に暮らす人々のレポートなどは

いまだに強く印象に残っています。


思えば20世紀以降、

さまざまなジャーナリストが戦争の犠牲になってきました。

ピュリッツァー賞も受賞した沢田教一さん、

映画『地雷を踏んだらサヨウナラ』で知られる一之瀬泰造さん、

そしてイラク戦争で亡くなられた橋田信介さんなど、

ぱっと浮かぶ日本のジャーナリストだけでもこれだけいますし、

世界規模で見たら、

おそらく何千人という数にはなるのではないでしょうか。


そうして犠牲になったジャーナリストが

賞賛されたり追悼されたりする一方で、

10年ほど前の「イラク3邦人人質事件」のように、

「自己責任」と誹られ、使い捨てにされる構図は、

なんだか今回の原発事故の処理と二重写しにされるようで、

あまり心地のよいものではないような気がします。


確か戦争写真家のロバート・キャパの言葉だったと思いますが、

「戦争写真家にとってもっとも幸福なことは失業することだ」

という言葉があったと思いますが、

戦争でまず犠牲になるのは女性や子どもであり、

戦争を一日でも早くなくすために、

戦地に生き暮らす人々のことを少しでも知ってもらおうと、

文字通り戦地を走り回っていた山本さんの信念とも

重なるものがあると思います。


山本さんのご冥福をお祈りします。