えんじゅです。
加古隆さんの名曲『パリは燃えているか』を聴いてます。
昔、NHK『映像の世紀』で使われてた曲で、たまに聴くのですが、
これを聴くとあの映像とともに、
まさに「戦争と動乱の世紀」だった20世紀という時代を感じて、
いつも涙が溢れてきます。

時代という抗いがたい波の中で翻弄された人々の記憶…。
多くの血が流され、多くの命が失われた20世紀はまた、
「映像の世紀」でもありました。
「文献の世紀」だった19世紀までとは大きく違う点でしょう。

その一方で、そうした映像も意識的に活用されない限り、
「戦争と動乱の世紀」はいつまでも続くでしょう。
技術がこれだけ発展し、
視覚化された情報がアーカイヴとなって活用できるのに、
人類はいつまでも同じ過ちを繰り返してるように見えます。
それはひとえに、「意識」の問題なのでしょう。

作曲者の加古さんは、
『トゥランがリラ交響曲』や『鳥のカタログ』で知られる
フランスの現代音楽家オリヴィエ・メシアンに師事、
同門にはピエール・ブーレーズなどもいます。
曲のタイトルは、ノルマンディー上陸作戦の成功で
英米仏が反転攻勢に出た事を知ったアドルフ・ヒトラーが、
側近に尋ねた言葉から来てると思われます(未確認ですが)。

戦争や核、世界恐慌といった過去の過ちを繰り返さないこと、
「パリ」を再び「燃」やさないために、
僕たちひとりひとりができることは何か、
それをじっくりと考え、
自分の名において行動しなければならないのではないでしょうか。

余談ですが、僕は加古さんと同じ誕生日です。
なんか、ちょっと嬉しい(笑)