えんじゅです。
昨日更新できなかったので、
昨日の「ことのは311」より、辻井喬さんの『海辺の樹』です。
http://digital.asahi.com/articles/TKY201202260210.html
西武百貨店などセゾン・グループの元代表・堤清二(本名)としても
知られる辻井さんですが、
『海辺の樹』では壊滅的な被害を受けた岩手県陸前高田市の松原を
イメージ源に、震災前から戦後日本が抱えてきた問題を、
簡潔でわかりやすい言葉で表現していたと思います。
震災は、それ以前から言われていたこの国の問題を
より一層明るみに出したと思います。
原発の問題を始め、官民双方の危機管理体制の不備、
経済成長一辺倒の社会構造、中央と地方の格差などなど。
震災を経た今、
そうした問題は改めて捉え直されなければいけないと思います。
インタビューで辻井さん自身が語っておられますが、
「震災後のいま、生きている人間は、
基本的な考え方を変えなきゃならない。
決定的といってもいいような変化をしないといけない」。
僕もまた、そう思います。
最後に印象に残ったフレーズを。
「悲劇は襲ってこない方がよかったのだ
たとえそのために想いが深くなったとしても
私は生きていかなければならないのだから
耐えることに勇気の片鱗を示しながら」