えんじゅです。

『かせかけミミズ』、見つけました。

懐かしいです(´∀`)

子どもの頃、ビデオに録ってもらったのを何度も見ては笑ってました。

隣の負けず嫌いの嫁さんと違って見栄っ張りな嫁さんは、

旦那の着物もそっちのけで、

ただ誰もが見とれるような美しい着物を自分のために織ることだけ

考えますが、

完璧を目指すあまり着ていく市の日までに織り上げることができず、

旦那に背負わせた甕の中に裸で入って行き、

最後にはとうとうミミズになってしまいます。

フランスの文化人類学者マルセル・モースは、

『贈与論』という本の中で、

「ポトラッチ」と呼ばれるアメリカ先住民の社会制度を紹介して、

その後の現代思想にも大きな影響を与えたそうですが、

それはいわば見栄の制度化のようなもので、

この『かせかけミミズ』はそうした見栄の不毛さを、

いってみれば寓話化したものだと言えるような気がします。

他人と張り合って生きるのではなく、

純粋に自分や自分の周りの人間のために生きること、

この物語は今も昔もそのことを僕に教えてくれるような気がします。

それにはまぁ、自分にとって何が必要かを知っておく

必要があるのですが……。