日本エレキギター史【私家版】Vol.4 70年代編 | STUDIO 67

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さてさて。60年代の和製ビザールギターについて書いてたら

ヤマハのSGで70年代にたどり着きました。

 

たどりついたらいつも雨ふり。

そのころ各ギターメーカーがなにをしていたかと言えば

ストラトやレスポールのコピーに執念を燃やしていたのです。

 

「いつかギブソンに訴えられそうだ」

そんな会話が交わされたかは知りませんが、

各社ともオリジナルギターの開発に乗り出し始めました。

 

※77年、ギブソンはコピーモデルの製造業者を訴えましたが、

裁判に弱いことで定評のあるギブソン、無事敗訴した模様。

 

■グレコ

70年代初頭、オリジナルギターの開発を目指したグレコは、

当時人気絶頂だったバッド・カンパニーのギタリスト、

ミック・ラルフス氏にコンタクトを取ります。

 

「レスポール風で、ハイポジションが演奏しやすいといいな」

というふわっとした要望をもとに、グレコが75年に送り出したのがMR。

 

・MR

※画像は再発されたMRn

 

いいですねえ。柔らかそうな丸みが萌えポイントです。

本当にいい音がするんですよ。クランチで弾くと。

何故そんなに褒めるのかといえば僕の愛器だからです

 

■アリアプロⅡ

社長の荒井氏はもともとクラッシックギター奏者で

エレキギターにはさほど力を入れていなかったようですが

偶然手にしたレスポールの完成度に感動します。

 

「わが社でもこういうのを作るみゃあ(名古屋弁)」と、

仕切り直しの意味をこめてブランド名をアリアプロとして

76年に発売したのが現在の主力機種、PEです。

 

・PE-1500

PEシリーズはフュージョン全盛期に大成功を収めたらしく、

ジャムセッションに参加すると、今でも年配の方が

大事そうに抱えているのを目にします。

(楽器屋では滅多にお目にかかれないのに)

 

グヤのグローリーやヤマハのSGもそうだけど、このころの王道は

「ハイポジに手が届くレスポールタイプ」だったんでしょう。

 

その流れを変えたギタリストがいます。その名はヴァン・ヘイレン。

スーパーストラト時代の到来です。

 

・EVH Stripe Series 5150