さてさて。60年代の和製ビザールギターについて書いてたら
ヤマハのSGで70年代にたどり着きました。
たどりついたらいつも雨ふり。
そのころ各ギターメーカーがなにをしていたかと言えば
ストラトやレスポールのコピーに執念を燃やしていたのです。
「いつかギブソンに訴えられそうだ」
そんな会話が交わされたかは知りませんが、
各社ともオリジナルギターの開発に乗り出し始めました。
※77年、ギブソンはコピーモデルの製造業者を訴えましたが、
裁判に弱いことで定評のあるギブソン、無事敗訴した模様。
■グレコ
70年代初頭、オリジナルギターの開発を目指したグレコは、
当時人気絶頂だったバッド・カンパニーのギタリスト、
ミック・ラルフス氏にコンタクトを取ります。
「レスポール風で、ハイポジションが演奏しやすいといいな」
というふわっとした要望をもとに、グレコが75年に送り出したのがMR。
・MR
※画像は再発されたMRn
いいですねえ。柔らかそうな丸みが萌えポイントです。
本当にいい音がするんですよ。クランチで弾くと。
何故そんなに褒めるのかといえば僕の愛器だからです。
■アリアプロⅡ
社長の荒井氏はもともとクラッシックギター奏者で
エレキギターにはさほど力を入れていなかったようですが
偶然手にしたレスポールの完成度に感動します。
「わが社でもこういうのを作るみゃあ(名古屋弁)」と、
仕切り直しの意味をこめてブランド名をアリアプロⅡとして
76年に発売したのが現在の主力機種、PEです。
・PE-1500
PEシリーズはフュージョン全盛期に大成功を収めたらしく、
ジャムセッションに参加すると、今でも年配の方が
大事そうに抱えているのを目にします。
(楽器屋では滅多にお目にかかれないのに)
グヤのグローリーやヤマハのSGもそうだけど、このころの王道は
「ハイポジに手が届くレスポールタイプ」だったんでしょう。
その流れを変えたギタリストがいます。その名はヴァン・ヘイレン。
スーパーストラト時代の到来です。
・EVH Stripe Series 5150