
この商品やSDガンダムなど、等身の低いディフォルメロボ商品の発端は、タカラの『チョロQダグラム』からと言われています。
───────────────────
- 劇場版 ドキュメント 太陽の牙ダグラム / ザブングル グラフィティ 同時上映BOX (初回限.../バンダイビジュアル
- ¥8,424
- Amazon.co.jp
───────────────────
劇場版『ドキュメント 太陽の牙ダグラム』の同時上映作品として公開された『チョロQダグラム』。
それにあわせ、当時人気だった『チョロQ』のゼンマイユニットを内蔵した、走行形態に可変、プルバックで走らすことのできるトイを発売。
『ボトムズ』、『巨神ゴーグ』、『ガリアン』とシリーズは続き…その中で、『巨神ゴーグ』のメカデザインなどを担当したアニメーター、佐藤元(さとうげん)氏デザインのキャラクター『Qロボゴーグ』が誕生します。
そして氏の作品、サンライズアニメのキャラクターが登場するパロディ漫画『ロボロボカンパニー』が講談社のコミックボンボンで連載開始します。
ここでガンダムなど、タカラ商品以外のサンライズ作品のキャラクターが共演し、パロディ作品、ディフォルメキャラクターなどが人気となっていきます。
『チョロQロボ』が好調なタカラに対抗して、バンダイでも自社の取扱キャラクター、『ガンダム』、『バイファム』を始めとするロボット等をディフォルメし、プルバック走行する組立モデル…
『ロボチェンマン』を発売しました。

まだこの段階では、『SD=スーパー・ディフォルメ』というおなじみのネーミングは登場していません。
『ロボチェンマン』の派生シリーズ、『カワルドスーツ』では、「ひょうきんモビルスーツ」などと表記されていました。
そしてガシャポンで『重戦機エルガイム』のヘビーメタルをディフォルメ化した小型の組立プラキット、『ディフォルメ・エルガイム』が発売されます。ここで「ディフォルメ」の名が登場するわけです。
このエルガイムのシリーズは、カチッとした造形に加え、ディフォルメのバランスも良く、非常に出来が良かったと思います。
ビルバインもガンダム、ザブングル、バイファムと主役機くくりのシリーズで発売されていました。
そしてさらに、エルガイムの後番組『機動戦士 Ζガンダム』では、『ディフォルメZガンダムシリーズ』を展開。
そしてようやく、キン消しに代わるバンダイのガシャポン主力商品として、二頭身にまで縮められたモビルスーツの塩ビフィギュア『スーパー・ディフォルメ・ガンダム・ワールド (ガシャポン戦士)』が発売!
『SD』のネーミングが出来上がり、再び佐藤元氏が、瞳に星が浮かんでいる「ぷっつんカミーユ」でおなじみ(笑)『爆笑戦士!SDガンダム』をボンボンで連載…と繋がります。
と、ここまでがSDガンダム登場までの歴史です。
ロボチェンマン ビルバインに戻りまして。

箱が傷んでるもんで、肝心なところが見づらくてスミマセン……m(__)m
実際のビルバインの変形とは似ても似つかないんですが…とにかく独自の走行形態にチェンジ!
これぞ「面白変形」なのです!
組立説明書。

同時発売のラインナップが左下にありますね。ここで全種リストアップしてみましょうか。
■ロボチェンマン(1984~)
ゼンマイユニットを仕込み、面白変形&プルバック走行するシリーズ。
1. ウォーカーギャリア
2. バイファム
3. エルガイム
4. ビルバイン
5. ガンダム フルアーマータイプ
6. MS-06R ザクII
7. トゥランファム
8. エルガイム マークII
9. 通学ロボ カミーグ
10. カミーグガラット
11. 通学ロボ ジャンブー
12. ジャンブーガラット
13. 通学ロボ パティーグ
14. パティーグガラット
15. ガンダム マークII
16. RMS-106 ハイザック
17. 電撃戦隊チェンジマン チェンジロボ
18. RMS-099 リック・ディアス
19. MSZ-006 Zガンダム
20. VS-1S バルキリー
かき集めの情報なので、順番違いや抜けがあったら申し訳ないです。
当時ジャンブーガラットを持っていたかと思うんですが、どんなアニメだったか、すっかり忘れました(^ー^;A
機会があればもう一度見てみたいものです。
変わりダネは、2Dアニメロボの中に一体だけ、特撮戦隊モノのチェンジロボがいます。戦隊ロボのシリーズもあったら嬉しかったんですけどね~。
フルアーマーガンダムは、頭でっかちのバランスなんかを見ると、このすぐ後にブームとなる『SDガンダム』の基本となる二頭身プロポーションを、この段階ですでに完成させていたりします。
説明書裏面。

ビスを組み付けるドライバーも、組立式で付属するという親切キットです。

箱は多少傷みがありますが、せっかく未開封なので、袋入りのままでの撮影です。申し訳ない。
ロボチェンマンシリーズの中でも、ビルバインはけっこうレアだと思われます。そっとしておきましょう。
今では何の変哲もない多色成形ですが、当時は「いろプラ」と銘打って、シールとの合わせ技で、設定のカラーリングに手軽に近づいちゃうよ!と、それはもう革命的だったのです。
ほらっ!
……いやしかし。
頭部がほぼ赤一色ってのを見ると、やっぱりちゃんと塗ろうって思っちゃいますよ(笑)

パッケージに「ビスどめ」とありましたが、ビスは計9本入っています。
やはりゼンマイユニットで走行する性質上、しっかりパーツを固定する必要があるからでしょうかね。
現在なら、スナップフィットで充分強度はありそうですけどね。
その他亜種、派生シリーズなどをついでにリストアップしておきましょう。
■パロチェンマン(1985~)
ロボチェンマンシリーズの流れを汲む、 非ロボット系のシリーズです。
1. 大魔神
2. 怪獣王 ゴジラ
3. 宇宙恐竜 キングギドラ
4. 北斗の拳 ケンシロウ
5. 北斗の拳 シン
6. 大怪獣 ガメラ
7. 吸血鬼 ドラキュラ
8. フランケンシュタイン
9. ウルトラマン
10. ゲゲゲの鬼太郎
このシリーズの大魔神を買ってから、観たこともない大魔神が何故か無性に好きになりました。顔が変化するギミックが楽しいキットでした。
■ビュンビュンモンスターズ(1992~)
『平成ゴジラ』公開に合わせて発売されたパロチェンマンのリニューアルセットもの。
1. ゴジラVSキングギドラ
2. ゴジラVSモスラ
3. ゴジラVSバトルモスラ
さらにロボチェンマン派生シリーズ。
■カワルドスーツ(1985~)
頭でっかちSDパイロットをMSに搭乗させることができる、ロボチェンマンより少し大きめのモデルです。
1. ガンダム マークII
2. ハイザック
3. リック・ディアス
4. 百式
5. Zガンダム
なぜかMSがサングラス、「~組~ちゃん」と書かれた名札、かばんを持ち、「おでかけルック」。
ディフォルメ体型が子どもみたいだから?でもグラサンが意味不明。ちょっと大人ぶってすましているってことなのでしょうか…この辺のコンセプトを知りたいところです。
このシリーズではたしか百式を持っていましたね。クワトロの人形に、百式の頭部をヘルメットの様に被せたりできるのが、可愛らしくてお気に入りでした。
この後、記念すべき第一弾、「ガンダマン」から始まる現在も継続中の長寿シリーズ、『BB戦士』へと受け継がれます。
■アーマードレディー(1985~)
アニメ調の女の子が、MSの装甲を着ている1/12キットです。
1. ガンダムマークIIレディー
2. マクロスバルキリーレディー
3. ゼータガンダムレディー
最近では『艦コレ』なんかが流行ってますが、メカと美少女の融合、萌え擬人化の走り的存在です。
バンダイが刊行していた小冊子『模型情報』。その投稿コーナーに採用されていたMS少女イラスト等が評判になり、その人気に乗じて発売されたようです。今では考えられない、バンダイらしかぬ同人的なシリーズです。
とにかく当時は、肌の露出多めのアーマーを装着した美少女をよく目にした気がします。
明貴美加のMS少女が『アーマーガールズプロジェクト』として、ロボット魂と連動で何かいろいろと出ているようですね。全く知りませんでした(^_^;
───────────────────
- アーマーガールズプロジェクトMS少女 ユニコーンガンダム/バンダイ
- ¥6,264
- Amazon.co.jp
- MOBILE SUIT GIRL 明貴美加MS少女アートワークス/角川書店(角川グループパブリッシング)
- ¥2,268
- Amazon.co.jp
- 超音速のMS少女―明貴美加ファースト・イラストレーションズ/大日本絵画
- ¥2,700
- Amazon.co.jp
───────────────────
さて、本題の画像も少ない上に、脱線具合が
エスカレートし過ぎましたね(笑)
これらの情報をネット検索していましたが、ロボチェンマンシリーズだけでも、コンプリートして公開されている方はいなそうです。
全種並んでいる図が見てみたいですね。
…僕は無理ですからね( ̄□ ̄;)!!
それでは。