歌舞伎役者の
中村吉右衛門さんが
お亡くなりになられました。
現役の記者時代、
歌舞伎関連取材を
ほぼ毎日のようにしていたので、
吉右衛門さんが出演される演目の
会見取材も伺っていました。
人間国宝の貫禄というのか、
そこに佇んでいるだけで
迫力みたいなのが伝わってきました。
品があってオシャレな雰囲気で、
話される姿も洗練されている。
最後に取材したのは
6年も前になります。
名古屋で錦秋歌舞伎があり、
御園座の関係者から
取材を依頼されました。
その頃まだ私は東京にいたので、
出張という形で名古屋まで行って
記事を出しました。
(翌年から東海地方生活スタート)
その時見た演目「俊寛」は
印象的でした。
これはラストが寂しくなる物語なのですが、
流罪の島に一人残る俊寛の心情が
ぐわぁっと伝わってきて
切なくなりました。
その頃も少し
体調に関する不安は感じられて
心配していました。
高麗屋から播磨屋へ養子に出て、
吉右衛門も受け継いだ大播磨。
お子さんは全て娘さんなので
吉右衛門を継ぐ直系の息子はいません。
(ただ娘さんの一人が
音羽屋の尾上菊之助と
結婚されているので、
お孫さんに男の子がいます。
とはいえこちらのお孫さんは
尾上菊之助→菊五郎を
継ぐのだろうけど…)
必ずその時が来るのは
わかっているけれど、
やはり大御所が去られるのは
悲しいし切ない。。
「大播磨〜!」の大向う、
もう聞けないんだな。
私の推しは中村屋なので、
若い世代に歌舞伎界を
どんどん盛り上げて頂きたいです。

