昨日のお仕事の話の続きです
テレビの
映像制作ディレクターを
している我が夫・ジェイソン。
これはメインの仕事をしながら、
ローカル局の特番を
同時進行で抱えていた時(激務)のお話です。





メインの仕事があるため
そもそも多忙なジェイソン。
そこに特番の立ち上げまで任されたので
キャパオーバー状態でしたが、
本社が戦力として
ディレクターT君をあてがってきました。
T君は普段、本社にこもって
YouTubeの映像制作をしていました。
もともとはキー局の番組経験もあるので、
ディレクターとして何をすべきかは
わかっているはずです。
しかし、
T君と仕事し始めたジェイソンから
殺気を感じる







「どうしたの……」と問う私

「マジで……、
Tが何もしないんだわ…。
ほんっっつとに
何もしねーの

」



聞けば、このT君。
そもそも特番の企画書を書かない。
夫はメインの番組があるので、
本来ならばT君も
一緒に考えねばならないのに
「YouTubeがあるんで〜」って何もしない。
(いや、夫もメイン番組が
毎日あるんですけど
?)

そこで夫は企画書を全て作り、
「せめてこの企画書を元に
肉付けするなり、
他にも意見出して」
と指示しても、結局何もしない。
ローカル特番だったので
地方にロケに行く必要があったのですが、
夫は毎日レギュラー番組があります。
T君は本社勤務で
しかもYouTube制作なので
かなり自由がきくのです。
なのに、
ロケのリサーチも
取材交渉も何もしない。
この時点で夫、
T君を〆るのではないか
というほど苛立ちがMAX
に

なっていました。
そこで本社に頼みこんで
ADをつけてもらい、
ロケのリサーチや取材交渉を任せました。
しかしこのADも
本来の自分の仕事があるため、
ロケハン(ロケの前に現地で下調べする)には
同行できませんでした。
そして、なーーんにもやってない
T君がなぜかロケハンだけやって来た。
でも結局、付いてくるだけで何もしない。
まるで観光気分

ロケハンを終えた時、
ジェイソンは思った。
「このままだと事故る。
こいつに任せておけない」
さらに本社に頼み込んで、
テキパキ動けるディレクターK君を
つけてもらいました
そしてロケ当日。
早朝から都内を出て地方に向かう訳ですが、
普通、
担当ディレクターってロケ来るんですよ。
でも来ない。
しかも欠席の連絡もない。
慌てて電話する夫

するとT君、
「え?
俺もロケ行くんですか?」
となぜか他人事



夫絶句





ヘルプで入ったK君も
「え、何言ってるんすかこの人、
大丈夫っすか?」
と唖然としている。
ジェイソン、めちゃくちゃ頭に来たものの、
呆れてT君には
何も言いませんでした。
が、本社には苦情を入れました。
「責任感のある人を
まわしてください。
ぬるい仕事してる人に
来られても迷惑です

結局彼は何もしてません。
やる気がないなら、最初から頭数に入れないでください」
思いの丈をぶちまけたジェイソン。
ロケはK君と無事に終わりました。
その後、
どうしても人数が足りないので
ロケした部分の一部の
原稿執筆とVTR編集を
T君にお願いしなければ
なりませんでした

夫はもうT君には何も仕事を
振りたくない心境でしたが、
人手が足りないので仕方ない

お願いしても、一言目には
「YouTubeがあるんで〜。
まぁやりますけど……」
(いやだから、夫もメイン番組が
毎日あるんですけど
?)

それだけ一生懸命
YouTubeの映像編集をしてるなら、
さぞVTRの
クオリティが高いのか
と思いきや…。
「え?もう、ホント、
全然っだったよ。
原稿もめちゃくちゃ。
そんな原稿だから
VTRもチグハグ。
そもそも編集も雑。
結局全部俺が、ごっそり原稿書き換えたし、編集もやり直したよね。
企画書も書かない、
リサーチもしない、
ロケもしない、
原稿も書けない、
編集もできない。
こんなんでよくディレクターを名乗れるよね。
俺なら恥ずかしいよ」
「彼もさ、当初はこんな奴じゃなかったと思うんだよ。キー局の番組でこんな態度取ってたら許されないから。
でも本社で一人で作業するようになってYouTubeだからテレビのオンエアレベルのクオリティも求められないし、誰からも指摘されない。
全て自分の好きなように
やれるから、よっぽど自分で自分を戒めないと、楽な方に流れるよね。
やっぱりさ、ある程度、きちんとプロに囲まれて
仕事しないとさ。
周りから指摘されたり
刺激を受けないと、自分の緩さとかレベルがわからなくなるんだよ。
だからこんなぬるい仕事でもいいやってなっちゃうんだよ
」

「今後彼がテレビの現場に戻った時や、戻らなくても一人で仕事を請け負おうとした時、
苦労すると思うよ。
この年になったら、
きちんと注意してくれる人っていないから。
ぬるい仕事してたら、
人は離れていくよね」
ジェイソン、珍しくお怒りでした

で、T君は
結局辞めました(笑)
ジェイソンの言葉には、
考えさせられる部分があります。
私もある意味、
T君と同じだからです。
常に一人で仕事し、
原稿のクオリティも自分次第。
自分もプロではあるんだけど、
他のプロ達と関わる機会が全くないのも、
やはりちょっと怖いのです。
自分の意識がすごく大事になります。
T君はたぶん、
そこまで考えてなかったんだろうな。
夫・ジェイソンの言葉で、
自分の仕事の仕方を振り返る
コティマムなのでした。