慢性膵炎一歩手前の
在宅ライター・コティマムです。
膵臓を痛めるに至った
「真のストレス」について
闇を吐き出しています。
☆これまでの
「闇シリーズ」はこちらから↓
今回は闇番外編。
渋谷のど真ん中で泣いた日の、
夜の出来事になります。
↓こちらの記事の続きです。
久々の関東帰省で、
友人とのランチと渋谷の美容院を
楽しみにしていたのに、
理想とはほど遠い休日
となったこの日
虎ノ門で結婚式二次会に
向かった夫と娘を見送り、
一人になりました
二次会が終わるまで
待っていないといけないので、
どこかカフェで時間を潰そうと、
虎ノ門から銀座まで
トボトボ一人で
夜の街を歩いていました
すると、
スマホが鳴りました
相手は、
某大手スポーツ紙の女性記者さん。
記者時代にとてもお世話になり、
良くしてくださった、
姉のように慕っている先輩です。
「あなた、今こっちに帰省してるんでしょ?」
「はい!」
「会える日ある?」
「実はもう明日帰っちゃうんです
今は銀座で1人時間を潰してますが……」
「あら!銀座にいるの?
今近くで取材終わったところよ。
原稿書いたら行くから、
どこかで待っていてよ」
「えーいいんですか?
うれしいです!待ってます!」
ということで急遽、
憧れの先輩に会えることになりました
この先輩、
年齢は10歳以上離れているのですが、
独身でバリバリと仕事をこなす
キャリアウーマン
取材相手からも一目置かれる存在で、
某人間国宝の俳優さんや
業界関係者の大御所たちとも
交流があります
仕事ができる、
スクープを抜くのは
もちろんのこと、
ものすごく謙虚で
相手を立てるタイプ。
自分の凄さを微塵も外に出さない。
(それでも男性記者から嫉妬をかい、
理不尽な目に遭うこともありました)
私のような年下の、
しかも他社のペーペー記者にも
優しくして下さるお方です
私が歌舞伎にどハマりしたのも、
初めての歌舞伎取材現場で
右も左もわからずテンパっていた時に、
彼女が助けてくれて、
「いろは」を教えて下さったのです。
(※よほど大きな会見や
スキャンダルでもない限り、
同じ会社の記者と複数で
現場に出ることはないので、
基本的に現場には
他社の記者さんしかいません。
そのため、自社の記者よりも、
他社の記者と仲良くなり
交流が深まることが多いのです)
ちなみに彼女は、
人としておかしい態度や行い、
失礼なことに関しては
厳しく正論を伝える方でもあります。
そんな先輩が、
仕事終わりで
わざわざ来てくれました
遅めの夕食をとるため、
銀座三越のイタリアンに
久々の再会を楽しんでいると、
「それにしてもあなた、
こんな時間に
どうして銀座に1人でいるのよ?
歌舞伎座でも行ってた?
娘ちゃんはお義母さまのところ?」
「あー。実はですね……」
私はこの日のことを
先輩にぶちまけました
楽しみにしていた美容院や
友人とのランチが
台無しになったことや、
今も夫と娘の二次会待ち
ということを。
すると先輩。
「まぁ…、あなたの気持ちも
わからないでもないけどね。
私は結婚していないし
子どももいないから、
コティマムさんの大変さが
わかるいうのも失礼な話だけど…。
でもね」
先輩の言葉は、
私が期待したものとは違いました。
「コティマムさんはこれまでも、
義両親、特にお義母さまには
本当にお世話になってきたわよね。
悪阻がひどい時も
お義母さまが看病して下さって、
ずっとつきっきりでいてくれた。
嫁姑問題で悩む人が多い中で、
とても良い関係を続けてきたわよね。
ご主人も東海地方で毎日多忙で、
今回は久々の帰省でしょ?
今回のことは、
コティマムさんにとっては
確かに辛かったかもしれない。
でも普段から
優しくサポートしてくるお義母さまや
毎日遅くまで働いているご主人よ。
まずは感謝の気持ちを持ってみたら?」
私側の気持ちに
賛同してくれるかと思いきや、
まさかの言葉でした。
「でも…だって…私だって…」
そんな気持ちももちろんあった。
でも、
「久々に帰省したんだから
私は楽させてもらえるのが当然。
娘を面倒みてもらえるのが当然。
それを台無しにされた私は
かわいそう」
と思い込んでいた自分の考えに、
ハッとさせられました
「この前、
橋田先生がおっしゃってたわよ〜。
『最近のお嫁さんは自分が自分がって。
自分の自由を主張しすぎだ』って」
はい。
この「橋田先生」っていうのは、
先日お亡くなりになった
脚本家・橋田壽賀子先生のことです。
※先輩は橋田先生とも交流があるんですね。
「あなた、
『渡る世間は鬼ばかり』の
世界じゃなくてよかったわよ。
嫁姑関係が良好ってとっても
ありがたいことよ」
確かに……
幸楽のお姑さんや
本間のお母さんみたいな人だったら、
絶対無理
夫の態度や対応は別として、
義母に対する気持ちは
この時落ち着きました。
先輩は取材現場でも、
プライベートでお茶をしていても、
疑問に思うことや
気になることは指摘してくれます。
大人になっても
話を合わせるだけでなく、
こういう風に違う視点から
意見して頂けるのは
ありがたいことです
この日は先輩に少し諌められつつ、
楽しくディナーができて、
結果的に楽しい1日で
締めくくることができました
二次会終わりの夫と娘を迎えて、
車で帰路についたのでした
余談ですが、
橋田壽賀子先生は
私も2度ほど
取材したことがあります
当時もう90歳でしたが
とってもアクティブで
オーラがありました
ピリリと辛口のコメントが魅力的でした。
【関連:橋田壽賀子先生過去記事】