【MA】コナンが正解だったかもしれない。 | 魔法結社ふゆMA!

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■映画「アイアムアヒーロー」を観てきました。
ネタバレありの感想を少しだけ。



アイアムアヒーロー 公式映画原作本 終わりの始まりだ (BIG SPIRITS COMICS .../小学館



ハードルを上げ過ぎたのか、期待よりも残念な部分が目立ったのが率直な印象です。
この作品の見どころは、役者(主に大泉)の演技とZQNのグロさ・ホラー的演出であり、
登場人物の設定やシナリオ構成に関してはかなり疑問が残ります。

ZQNが飛び出してくるシーンは絶妙な間やリフレイン演出など緊張感があるし、
使用されているCGや特殊メイクも邦画にしては結構ハイレベルなんじゃないだろうか。
恐怖と嫌悪がいい感じに交じり合ったZQNを再現できてて、そこは素直に拍手を送りたい。

しかし、パニック物だという点を考慮してもあまりに観客に訴えかけるものが少なく、
ZQNに関する謎も触れられることすらなく、娯楽作品としてのオチも無いです。
「日常から非日常へ」を意識した作りなら、なおさら非日常的なオチをしっかりつけてくれたほうがスッキリします。



初見として見ると主にこのくらいの感想しか出ない気がするけど、
原作漫画との比較で気になった部分も多々あります。

まず英雄の彼女である「てっこ」の役どころが全く違い、公式サイトでは
「英雄の恋人、34歳。現実を見ていない英雄にイライラしている。」と紹介されている。
原作ファンからしたら驚愕の変更でしょう。本当に紹介そのまま嫌われ役になってます。

その真逆の設定変更を生かしたつもりなのかどうか、
てっこが自分でドアを噛むことで歯を抜き、英雄への感染を防いだ設定はカット。
英雄とてっことの関係が冷えてるため、殺害後に書く自供メモもカット。歯も拾わない。
それにより、非日常の中でも常識的に振る舞う英雄の設定も消え去り、
タクシーから降りる時に律儀に料金を支払うシーンもカット。

じゃあもう主人公英雄じゃなくていいじゃん、
バイオのレオンが全部ナイフの縛りプレイで倒してくれるよ!


そして、比呂美(有村架純)の活躍……というか出番自体があまりにも少ない。
山の中で英雄を1度助けた後は、最後の最後まで完全にお荷物状態。
せめて高跳びZQNを倒すシーンくらいは何か役割を与えてもよかったのではなかろうか。

ほぼ喋らない中での表情オンリーの演技は悪くないし、見た目の可愛さがあるので
出演自体に意味があるのかもしれないけど、せっかくのカバネリ状態がもったいない。
英雄と出会った直後から好感度すげー高いし。どうでしょうファンかな?

これと同じ尺で出来ることは沢山あったのがもったいないと感じた作品でした。
大泉洋のファンで多少のグロに耐えられる方にのみ、それなりにオススメします。













冷静に考えたら最近ほとんど糞土方と野獣で笑ってるな俺。