2016年4月読書メモ | あざみの効用

あざみの効用

或いは共生新党残党が棲まう地

次期GRIF理事長は「かの」日本のハゲタカファンドと名高い農林中金出身者。そして、農林中金は今回もMBSを大量に購入…と。短期で比率いじりで株価操作はいただけないが、中長期視点で投資するスタンスは歓迎。


無傷姫事件 injustice of innocent princess (講談社ノベルス)/講談社
¥1,080
Amazon.co.jp
久方ぶりのラノベ。…永遠の未完作者の同シリーズほぼ20年間で6作目の作品(七海連合のエピソード0)。ジュブナイル小説としてはそのありようもまた正しいと評価できるほどに私も歳を食ったということ。作品は例によって大いなる力を有するものが気高く生きて、最後は現実の残酷さに呑み込まれる―がその志は引き継がれる。

キノの旅 (19) the Beautiful World (電撃文庫)/KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
¥572
Amazon.co.jp
同上。こちらは現代の寓話(そして同時代的警鐘含む)。

現代語訳 吾妻鏡 別巻: 鎌倉時代を探る/吉川弘文館
¥3,024
Amazon.co.jp
鎌倉時代は源平合戦から鎌倉幕府成立まで平家物語や英雄義経の悲劇で一般認知度あるが、鎌倉幕府成立以降はあまり口の端に上らない。…がむしろ鎌倉幕府成立から、武家政権の成立の歪み(王朝へのゆり戻り、源将軍家の断絶)に基づく血みどろの内紛劇が始まる。

マッキンダーの地政学―デモクラシーの理想と現実/原書房
¥3,456
Amazon.co.jp
地政学=覇権論ではなく、むしろ国際平和を希求する書ということを知るために読むべき原典。第一次大戦後の戦後処理が二次大戦を準備したことについて警鐘を鳴らしたのはケインズだけではない。