せっかくなのでゴールデンウィーク中にエントリーを書き溜めておきます(昨年に引き続き、なんと充実したGW!…はぁ空しい)。
コメ農家所得補償、加入受け付け 農相「農政の大転換」
>コメ農家に生産費と販売価格の差額を補てんする戸別所得補償制度の加入受け付けが1日、全国の地方農政局などで始まった。農林水産省では同日、受け付け開始と制度への参加を呼び掛ける看板の除幕式が行われた。赤松広隆農相は式典で「農政の大転換であり、農家には不安もあるかもしれない。すべての農業者が喜んで積極的に参加するよう全国の職員を挙げて努力する」とあいさつ。その後、テレビカメラを介した会議で、各地の地方農政局長らに「農家に懇切丁寧に説明し、加入促進に万全を期してほしい」と呼び掛けた。2010/04/01 11:08 【共同通信】
何度も記してきたことですが、これまでの農政の大転換なので記念除幕NEWSはメモします。誤解ないように強調しておきますが、私は別段、山田農政に全面賛成ではないですから(BSE対策や遺伝子組換えはとりわけね)。ただ、ほかに期待を持てるような人が見当たらないというだけで。
政府、農協経由見直しを明記 農業基本計画素案
>素案はこれまでの農業政策について、農業団体経由では、団体とかかわりが薄い農家への効果が限定的だったと指摘。「可能な限り施策対象に直接作用するものに改善する」として、戸別所得補償制度の導入を後押ししている。今後は「意欲のある者が主体性と創意工夫を発揮することを促す『個々の取り組みを大切にする施策』に転換する」とした。現計画が一定規模以上の農家への農地集積を掲げたのに対し、新計画は「意欲ある多様な農業者を育成する」として、路線転換を明確にした。(2010/03/05 23:01 【共同通信】)
そして真の狙いが自民党の支援団体潰しだとしても、これまでの農業政策がダメダメだったのは否定し難い事実ですからね。あとちょうどNHKでもとりあげていましたがコーポラティブファーム のようなものも意欲ある多様な農業者に含めるならば、住宅政策と農業政策が交差します。
農水省、「食の名匠」制度を創設
>農林水産省は料理人を対象とした新たな顕彰制度「食の名匠」(仮称)を創設する。計画ではブロンズ、シルバー、ゴールドのランクを設け、料理人の腕前によって評価する。同省は、「旅館・ホテルで働く料理人も応募資格があるが、あくまでも個人を対象とした顕彰制度」(外食産業室)としている。
松岡元農水相をいいかげん祀った方がいいんじゃない?結局、食糧生産は最終的なゴールである「食」と結びつけないと実効性がないのでさまざまな搦手も必要と(自給率を上げるだけならば芋だけ作らせてそれを強制的に食わせればいいんですから)。これを海外にも広げれば認証制度になります。
>ブロンズ受賞者は、技術や技能が卓越していると評価されている現役の料理人(和洋の菓子職人を含む)のうち、概ね5年以上にわたり、(1)新たな食品の普及や地域の活性化、食文化の発展に貢献(2)海外における日本の食文化の普及と日本産の食材の利用拡大に貢献──などの取り組みを行い、他の模範とするにふさわしい功績のあった人が対象となる。(観光経済新聞 3.13)
松岡氏はこの海外の日本食ブームに目をつけていたわけですから、うまく発展させられるといいですね。幸いなことに日本食は海外でも高級料理ですし。
生協も低価格競争に参戦、PB「コープベーシック」を販売へ
>全国の生協で作る日本生活協同組合連合会は16日、低価格の自主企画商品(PB)「コープベーシック」を3月1日から全国約800店と宅配で販売すると発表した。高品質や安全性をアピールしてきた生協が低価格路線にも踏み込むことで、小売り業界の価格競争は激しさを増しそうだ。計画では、食品や洗剤、せっけんなど200品目を2011年3月末までに投入し、13年3月末までに350品目に拡大する。価格は、ウーロン茶(2リットル入り)が税込み148円、トマトジュース(900グラム入り)が同178円などと、通常の商品より1~2割安くする。[読売新聞 10/02/16]
現在生鮮店も在来店舗ではなく、ネット通販が主戦場(高齢化していくこともあり当たり前ですよね)と移りつつあり、競争相手として既存の大手スーパーが宅配に参入し始めたからこその競争です。そして生協も都市部で合併などを繰り返して体力を強化していますからなかなかいい戦いになりそうです。
県庁食堂「食べて駆除」断念 あの魚、まさかの値上がり
>滋賀県庁食堂は、2年半続いた料理の販売を中止した。県庁食堂「かいつぶり」がバス料理をメニューから外したのは3月。業者から仕入れてきたが、値段が1.5倍になり、安い輸入牛肉よりも高くなったためだ。
>一方、バス天丼(880円)を出している県立琵琶湖博物館(草津市)のレストラン「にほのうみ」の場合、仕入れ値は1キロ2千円以上。「養殖タイよりも高く、実は売るほど赤字」と平井芳章店長は打ち明ける。県は25年前から県漁連に補助金を出し、外来魚の駆除を進める一方、釣り人に「キャッチ・アンド・リリース」ならぬ「キャッチ・アンド・イート」を勧めてきた。しかし、県漁連の久保明彦総務部長によると、駆除の効果が出ているためか、琵琶湖のブラックバスは小型化し、調理に手頃な20~30センチのバスが減ってきているという。さらに、ブラックバスは頭や背骨などを取り除き、三枚におろした状態で流通しているため、加工賃もかかる。こうした状況が、高値の背景にあるとされている。 (朝日新聞 2010年4月22日11時44分)
駆除がうまくいくことで逆にブラックバスの食文化が育たないとは。ちょっと食べたり、駆除した程度で数が一定数に落ち着いているということは普通に生態環境に組み込まれたんじゃない?
ウナギの完全養殖 初の成功 水産総合研究センター
>水産庁などの委託でウナギ養殖の技術開発をしている水産総合研究センターは8日、人工的に孵化(ふか)させたニホンウナギから次世代のウナギを育てる「完全養殖」のサイクルをつくることに成功したと発表した。ウナギ養殖は天然の稚魚を捕らえて育てる方法しかなく、完全養殖の成功は世界初だという。
まだまだ圧倒的にコストが嵩み、市場に出せるレベルではないとのことですがそれでもマグロと同じくいざという時に全く食べれなくなるのと、そうではないのはゆとりとして違います。
>ウナギの稚魚は昭和32年に207トンだった稚魚の捕獲実績は、平成20年にはわずか9トンにも減少。養殖のための乱獲による資源の枯渇が指摘されていた。センターの井上潔理事は「完全養殖は関係者の悲願だった。天然ウナギの保護に役立つとともに、日本の食文化を守る重要な技術となることが期待される」と意義を強調した。(MSN産経 2010.4.8 23:11)
ちなみにマグロよりも一足先に2007年ワシントン条約でヨーロッパからのシラスウナギの輸出規制が確定しています。