海陽学園~監獄の誕生?~ | あざみの効用

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或いは共生新党残党が棲まう地

『ジルベール・コクトー我が人生に咲き誇りし最大の花よ 遠き青春の夢の中紅あかと燃えさかる紅蓮の炎よ… きみはわがこずえを鳴らす風であった 風と木ぎの詩がきこえるか青春のざわめきがー 思い出すものもあるだろう 自らの青春のありし日をー』

                    竹宮惠子「風と木の詩」


萌え萌え研究日誌さま に教えていただいて以来気にかけていた車脳 (このワードでぐぐってみたら1番上にキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!奥田らの肝いりの海陽学園 ですが、一応簡単に記録しておきます。

ものすっごい乱暴に纏めると「べ、べつに戸塚ヨットスクールに感銘を受けたわけじゃないんだからね!」って感じで当たらずとも遠からずかな。

一応、関係者で受験を目指しているという方は、海陽学園情報 を読むと親御さん方のはしゃぎぶり幸せな姿が観察できますよ。もうとっても希望に満ち溢れていて羨ましい限りです!あとはPaternityLifeさま『海陽学園』受験情報 がお勧めかな♪

しかし【奨学制度二次試験】の「共同ミニロボット作り」にものすごい皮肉を感じるのは私だけ?

【エリート教育の構図-海陽の波紋】
>市は学校に続く歩道を整備し、約1600万円をかけて最寄りのJR駅前のトイレを改修。駅前広場も整備して備えた。生徒はIT端末を持ち、常に居場所を把握される。休日に散髪に出かける時も教職員が引率。防犯カメラが設置され、外からも近づけない……。学校の様子が分かってくると、受け止め方が変わった。市議の一人は「生徒が街を自由に行き来できると思ったが、あそこまで管理されるとは。ちょっと近寄りがたいですね」と漏らす。

学校に続く歩道を整備しても、ほとんど学校からでてこない以上、無意味な投資でしたね!きょうびはじめてのおつかいじゃないけれど、散髪くらい小学生でも一人で行かしてもらえるのにね。

>広々と海を一望できる食堂、13万平方メートルのキャンパス、個室、1人1台のパソコンや携帯端末。海陽の生徒はぜいたくな環境が用意される一方で、漫画やオーディオ、ゲーム機器の持ち込みは禁止。参考書、辞書以外の本も10冊以内と制限されている。

一瞬、マリ見ての冒頭がよぎったというのはおいておいて、本10冊以内ってどんな貧しい文化環境なんでしょう。・゚・(ノД`)・゚・自分なら一週間もいたら発狂します。まあ、もちろん図書館は充実しているのでしょうが、本当に好きな本は借りるのではなく、ふと気が向いたらいつでもぱらぱらと読めるように手元においておきません?とりあえず本好きは育たない(ここで自動的に教養「も」育たないとは言いませんが)環境でしょうね。

>あえて全寮制にして生徒の全生活を管理するのも、英国のパブリックスクールを参考にしただけではない。今の日本で理想の教育を行うには、外部の情報をある程度遮断し、「異空間」を作りだすのが必要と考えているからだ。「今の子供たちは塾通いとテレビゲームで、自由な時間を失っている」。JR東海会長で、学園副理事長の葛西敬之氏の持論だ。「自由な空想を刺激する環境は一定の規律の中にある」とも話す。

葛西氏に関しては中国への新幹線技術輸出に関して国益という観点から反対の論陣を張ったということで一目置いていたんですけれど、必死に言論・情報統制を図る中国共産党様の発想と大差ないですね。

しかし、「異空間」って笑いがとまらない。なんかラノベの設定にそのままありそうですね!

>海陽のハウス(寮)には、出資企業から派遣された若手社員が「フロアマスター」として住み込む。

ついでに文部科学省からも公私混同で派遣されていたみたいですけれどそれに関しては後述。

>学費は年間300万円以上。寮があるラ・サール中・高(鹿児島市)の倍はかかる。朝日新聞が受験者の親50人に聞いたアンケートでも、医師や会社経営者が目立ち、年収1500万円以上の家庭が19人と最も多かった。

>「学力はお金次第。お金でいい学校に行けるなら、家を売ってもいい」

■職業は?

会社員 21人
医師 9人
会社経営・会社役員 7人
自営業 5人
公務員(教員含む) 3人
公認会計士・税理士 3人
その他 2人

■年収は?

700万円以下 6人
700万~1000万円 9人
1000万~1500万円 16人
1500万円以上 19人

(海陽受験者の親50人にアンケート)

さっき、メモした討論で戸塚ヨットスクールが入学金315万円で、月11万円(=年間132万)であることを思うと乾いた笑いが零れます。

>ゆとり教育のもとになっている今の学習指導要領は02年度に実施されたばかりだ。学習内容の3割削減が学力低下を招いたと政財界などから批判され、文部科学省は06年度中にも改訂する。そんな公教育とは反対に、高校1年までに高校3年までの学習を終えるという学力重視の海陽の設立に、当の文科省関係者が何人もかかわっている。

>構想段階から元次官が勉強会に出席。人事交流でJR東海に派遣された現役の文部官僚も英国視察に同行し、アドバイスした。これは「交流の趣旨を外れている」として国会で問題となった。

先に後述としたようにそのやりとりも見つけたのでこの後に貼ります。

>文部官僚出身で、02年当時の文科相だった遠山敦子氏(67)も、海陽のアドバイザリー会議に名を連ねる。「多様な教育を実現したい」として就任を快諾したという遠山氏。もともと80年代に「詰め込み教育批判」でゆとり教育の議論が始まった時から、実はゆとり教育に疑問をもっていたという。 指導要領が決まった98年はトルコ大使に出ていた。ゆとり教育完全実施の時に大臣だったが、「今さら急ブレーキはかけられなかった」と話す。「学びのすすめ」と題したアピールを発表するなどして修正を図ったという。

ごめんなさい、当時の所轄大臣がこんな無責任なことをほざかせておくんですか?こんな素晴らしいアドバイザーの背中を眺められるというだけでもさぞや素晴らしい教育的感化をもたらしてくれそうです!

◆「官民人事交流制度を利用した不正問題について」第162回国会 衆議院文部科学委員会会議録第16号(平成17年08月03日)より抜粋

城井委員
>民主党の城井崇でございます。午前中に引き続き質問をさせていただきたいと思います。本日は、問題としては大きく一点、具体的には、国の官民人事交流制度による現職文部科学官僚のJR東海に対する交流派遣、具体的な日時は、二〇〇三年一月から派遣されたものなんですけれども、この派遣が官民人事交流法並びに人事院規則に違反しているという件、そして並びに、この件について、つまりこの違法行為が文部科学省によって隠ぺいをされているという件について、以下述べさせていただく点を中心に、その詳細を伺ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

(中略)

玉井政府参考人
>この勤務につきましては、先ほど申し上げましたとおり、もともと派遣の取り決めによって勤務しているわけでございますので、それ以上に文部科学省として、その後に御指摘のような記録を把握しているわけではございません。

城井委員
>それでは、その交流時、交流派遣で行っていたときの内容というのは、文部科学省としては一切把握をしないということですか。

玉井政府参考人
>お答えを申し上げます。
(中略)
>具体的な業務として私どもが承知する限りでは、若手社員の技術力の確実な習得を目的に全社的に推進している職場内教育だとか、あるいは平成八年度から開設しております、技術継承が円滑に行われ、専門技術を体系的、計画的に学習する社内通信研修がそうでございますが、それの推進だとか、あるいは昇進試験合格者が受講する正規課程、あるいは専門技術向上等を目的とする特設課程、あるいは選抜による研修等の集合研修の実施、これらの業務であるというふうに聞いております。

城井委員
実際の勤務の中身を確かめるすべを持たないのに、つらつらと読み上げていただけるとは思ってもみなかったんですが。

ものすごい皮肉なんですが、彼は更に追い詰めるべく言質をとっていきます。

玉井政府参考人
>お答えを申し上げます。業務内容は、先ほどのお示しになった資料にもございますとおり、多くの現業社員を抱えたJR東海の教育制度の現状把握と実務経験に基づく適正な指導でございますので、まさにJR東海の社員の教育研修、こういうことと理解をしております。

城井委員
>ありがとうございます。JR東海の社員に対する教育の現状把握と指導ということで確認をさせていただいたと思います。
(中略)
実際には、この派遣された官僚は、JR東海の社内で社員教育の現状把握及び指導に当たっていたのではなく、常勤で、愛知県に今新設で準備をされております海陽学園という、エリートを育てる学校というふれ込みで今準備がされておりますあの海陽学園という学校の開校の事務、設立の業務に従事していたということであります。このことは、ことしの七月十九日の毎日新聞の一面でも報じられております。この実際に派遣された官僚が、JR東海の社内には勤務せずに、社員教育の現状把握及び指導という業務ではなく、この海陽学園という学校の開校の業務、設立の業務に従事していたというこの点について、文部科学省の見解をお聞かせいただきたいと思います。

ついに本題キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!

>以下、具体的に指摘を申し上げるのが、当該官僚が実際に携わった職務の中身です。以下の点について事実との認識があるかどうか、お尋ねをしたいと思います。まず、この官僚が派遣をされて最初にやったことは、海陽学園の開校までのスケジュールを決めることでありました。そして二つ目に、学校の規模、すなわち海陽学園の生徒数を決めることでありました。そして、当該官僚は設置場所の決定にも主体的に関与していたということが調査で明らかになっております。
 
>そしてもう一つ、つけ加えて申し上げるならば、私も聞いて非常に驚いたんですが、学校の設立の準備のために、エリート学校の視察ということで、イギリスへも当該官僚は訪れております。非常に著名でありますイートン校を含む英国のパブリックスクール、いわゆる貴族学校でございますが、七校の見学を行ったのも事実として確認をいたしております。

以下しどろもどろ答弁が続きます、要はアドバイスを求められたらそれに答えていただけという一点張りの!

城井委員
>今のお答えですと、計画変更は期間のみであって、業務内容についてはなかったという認識かと思います。では、その点を踏まえて申し上げるならば、計画変更の申請もされずに、そして当然人事院の認定もないわけですが、先ほど来事実を申し上げておりますように、申請すべきをせずに派遣計画のない業務に携わされていたという時点で、申請すべきところをしなかった時点で法律違反、具体的には官民人事交流法第七条並びに人事院規則二一―〇の第十条違反ではないでしょうか。大臣、法律違反ではないかという点について御見解をお聞かせください。

さすがは高い志のもとに設立された学園です、その出自から法律違反の疑い濃厚でございます!

中山国務大臣
>最初から述べておりますとおり、このJR東海へ派遣された職員は、人事部人事課担当課長としてJR東海の職員教育制度の現状把握及び実務経験に基づく適正な指導の業務を行っていたものであります。JR東海から学校設置に関し助言を求められた場合には対応したこともあると聞いておりますけれども、これは同人がこれまで教育全般について携わってきた経験をもとにして答えたもので、特に問題はないと考えます。

城井委員
>大臣、実際には海陽学園の開校の実務ばかりやっていたんですよ。その上で、それが、先ほどの文部科学省さんの説明をそのまま信じるならば、JR東海の上司が命じてやらせているわけですよ。今お伺いしたのは、その事実ベースのもう少し手前のところで、申請もされなくて人事院の認定もされなかった場合に、そういう計画の変更の申請をすべきところをしなかった。この計画の変更をしなかった時点で官民人事交流法と人事院規則に違反ということになるんではないかという、この場合の法律の中での扱いについて聞いているわけであります。この申請すべきところをしなかった時点で法律違反だという点については、お認めになりますか。
(中略)
>先ほどから、JR東海とか人事院とか、責任をたらい回しにしていますけれども、今回の派遣元はあくまで文部科学省ですよ。しかも、その文部科学省から派遣された官僚がしていた仕事が、海陽学園という一私立学校の開校の実務のみですよ、実務のみ。実際にその点もよくよくお調べにならずに、そういう建前論ばかりを振りかざされるというところはいかがなものかというふうに思いますよ。
 
>では、確認でもう一度お伺いしますが、実際に当該官僚がJR東海に派遣された後に行っていた仕事は、海陽学園の開校実務のみだったという事実を私どもとしては確認をしているわけですが、この点についての認識、いま一度お伺いしますが、いかがですか。

多分この学園で育成されるエリートさまは決してこんな無責任な答弁に逃げ回らないご立派な人材が輩出されると信じていますよ!

玉井政府参考人
>お答えを申し上げます。JR東海から聞いているところによりますと、派遣された職員は、人事部人事課担当課長として、JR東海の職員教育制度の現状把握、実務経験に基づく適正な指導の業務を行っていたものであり、なお、JR東海から学校設置に関し助言を求められた場合には対応したこともあるというふうに承知をしているわけでございます。

城井委員
>大臣、今回の件は明らかな違法行為ですよ。正直言って、こんなに好き勝手に官民人事交流制度が使えるんだったら、今後、OB官僚の天下りだけではなくて、現役キャリア官僚の、例えるならば青田買い的な天下りがこれから横行しますよ。幾らでも使えますよ、このままほっておいたら。ここで、そういう実態も調べもせずにほっておくということならば、幾らでも今から十分にされてしまいますよ。

( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \さすがに大臣の天下りがあるとはこの時点では想定できなかったみたいですね!って城井議員本当に (〃▽〃) b グッジョブ!!

このような方こそ、議員をと褒め称えようと思ったら…現在落選中なんですか、次の選挙でのリベンジをお祈り申し上げます!


まーなんですか、とりあえずニャー速。●【先生】お昼の放送事故【シャレだお】 のようなことは起こりようがないですね(一応その善し悪しは保留しておきますか)。


『決して弱気になってはいけない、さもないと車にひかれてしまうよ。』

                ヘルマン=ヘッセ「車輪の下」


Comments
wさん、海陽学園の生徒はどう思うも何もまず日常においてネット検索自体が検閲済みでしょうから、このブログをそもそも覗けませんよ(笑)まあ、長期休暇などで帰省時にこのブログを読んだとして、どういう気持ちになるかということですが、我が意を得たりといったところじゃないんですか…見られる、管理される快楽にとり憑かれていない限り。

それでも海陽学園は私学ですし、どのような教育方針をもとうがそれ自体は自由と考えます。私がむしろ問題にしている、気持ち悪いと感じているのは、こんな学園に嬉々として子どもを送り込む親の側ですよ。

それがもしも単に情報不足によるものだというならば、wさんが辿りつかれた様にこのような情報を纏めたブログがあるということ自体にそれなりの価値があると思っています。一番重要なのは、ここに集積されている情報に事実誤認がある場合なんですが、どこか間違っているものでもありましたか?

品についていえば、もともとそんなに上品ぶろうとは思っていないし、あえて露悪ぶった下品なものも目指したくない中庸程度の表現を心がけているつもりですが…。
commented by 遊鬱◆jnhN514s
posted at 2006/11/20 03:48
品がないですよ・・・

これを見て海陽学園の生徒がどう思うか考えていただきたい。
海陽の教育に疑問があるんだったら、直接海陽学園のほうに疑問をぶつけてみればいいじゃないですか。
できないんですか?
commented by w
posted at 2006/11/19 16:23