本日は久々に歌舞伎座で観劇でした。
大好きな『三国志』。歌舞伎でやるとどうなるんだろう。その上、大好きな関羽が主人公。絶対に外せない演目でした。
スーパー歌舞伎。とても分かり易く、いつになく若い世代のお客さんが多かったのも頷けます。
しかし、分かり易すぎて、
私自身が面白いと感じている三国志の魅力が省略されているのが残念であった。
関羽は長い髭がトレードマークのキャラクターであるが、お髭のない関羽様に吃驚でした。
しかし、多くのドラマや映画を観て、劉備に関しては“女々しい”イメージがあったので、女形の笑也丈が演じているのに、この芝居をプロデュースした人も、私と同じイメージなのかと思いましたが、蓋を開けたら“女々しい”どころか“女”だったのに吃驚でした。
どうも劉備と関羽の関係は、同じ兄弟の張飛とは全く違っていたらしい。
何故か、あんなに強い関羽が安全な場所に常に配置されていたり、劉備との主従関係が逆さまではないかと思われる出来事が多々あるとある本で読んだことがある。これは、もしかして“主従関係”ではなく“特別な同盟関係”であったのではないかという事でした。
そうそう、赤壁の戦いから逃れる曹操をまんまと逃がしてしまう関羽。普通だったら死罪にも値する行為である。が、不服を示すも全くその関係が崩れた様子がない。いやいや、あの時に情を捨てて曹操を討っていれば時代は変わったかもです。
が。。。私はあの場面が大好きです。本日も、関羽の人間性に感動しました。
劉備が女性は意外であり納得。何故なら、超かっこよく若い趙雲を劉備はとても可愛がっていて、共寝をしていたとか。
まあ、昔は今以上に自由だったので、織田信長に森蘭丸がいたように、劉備に趙雲がいてもおかしくない。
しかし、もしかして劉備が女性だったら・・・。おじさんでカッコいい関羽も素敵と思うかもですが、若くて素敵な趙雲も捨てがたいですよね。
劉備は、何かの判断が女々しさを感じる。彼は良い家来や軍師に恵まれていたからある程度生き残れたと思うのです。関羽の死後、私憤で戦をして多くの兵士を失ったり、彼の判断が男らしくない感じがする。・・・だからこのキャラクターは好きではない。
張飛。大ファンの中車丈が演じてルンルンであったが、実はこいつも嫌いなキャラで、なんで中車丈が演じるの?!
独断的で凶暴で単細胞。偉くなるとパワハラおやじ。芝居では戦で名誉の戦死で表現されていたが、死期も関羽没するあとに末の弟である張飛は没する。超パワハラで嫌われ者の張飛は、ある時、酒に酔っぱらって寝たぼけて寝入った時に部下である兵士に刺されて殺されたのである。武将として本当にみっともない。
若い頃から、劉備や関羽にその浅はかさや単細胞なところをたしなめられているのに。。。本当に大馬鹿キャラです。
華佗という医師。
この歌舞伎では、余命を伝えただけで殺害された。
が、曹操はそんな肝っ玉の小さい人間ではない。
華佗は、曹操の診療にあたる前に、荊州で毒矢に犯された関羽の治療をしていた。
要するに、敵軍の将軍の診療にあたっていた事で、曹操の信頼度が少し落ちていた。
が、曹操の悩みの頭痛の原因は脳腫瘍で、頭をかち割って腫瘍を取り除くしかないと診断した華佗。
敵の密偵か?我を殺すつもり。。。
いやいや、その荒療養に周りも色々曹操の疑念を増幅したのでしょう。
時代を超越した華佗。もしかして、ドラマ『仁』のように未来からタイムスリップした人だったかもしれない。彼は、曹操の病を治す自信があったのだと思います。
麻酔というものを発明最初の人は、19世紀に入ってリスターという人だという事を看護学校で学びましたが、実は、それより何百年前に華佗という人が発明したものと時代は塗り替えられていたかも知れない。まあ、当時は論文とかなかったしね。。。
華佗は死ぬ前に幾つかの診療録を残そうとしていたらしいけれど、無知な曹操の下級役人によって焚書されたとか。
そして、それ以降も儒教が外科手術はいけないものとしたので、華佗の功績は華佗の代のみで消え失せた。
いやいや、華佗の功績が残っていれば、中国が医療の最先端に行っていたかもですね。
レッドグリフ時代の呉の軍師は周瑜であったはず。それが陸遜とは???である。
周瑜は諸葛孔明にライバル心を抱いていて、最後にはしてやったりの孔明に腹を立て憤死する。
そうそう、陸遜ものちのち孫権のパワハラで憤死するそうで、呉の軍師は憤死が定番なのかもしれない。
三国志のキャラで一番嫌いなのは、孫権である。何せ裏切者である。
まあ、私的には関羽の娘と孫権の子どもとの婚姻話があったのに、関羽が蹴ったというのが恨みのもとと言われているが、それまでにも若き勇者の気に障る事が多かったのでしょう。
魏の司馬懿の撒き餌にまんまと引っかかって、あろうことか、関羽の背後から責めるなんて最低!
この歌舞伎では司馬懿が悪者になっているけれど、彼の頭脳は素晴らしい。生き残ろうという知恵がいつの間にか帝位をゲットしたという感じ。
私は、最後の勝者。司馬家が好きだよ。
曹操も息子までは良かったけれど、なかなかその次わね。劉備も孫権も才能ある子に恵まれなかったし・・・。
そうそう、長坂の戦いの後に、趙雲が命がけで救った劉備の子ども。
しかし、陣営にもどって、劉備は「こんなガキのために優秀な将軍を失うところであった!」と我が子を投げ捨てるのですよね。
その時の子どもが跡継ぎ。あの時に頭でも打ったかもですね。
三国志好きには、ちょいと物足りなさがあったけれど、楽しかった♪
青春ドラマから出てきた石橋正次さん♪こんなところで再発見。
木挽町広場。猫祭りをやっていました。猫だらけ♪
さあ、次はいつ歌舞伎座に行けるかな。