毎年、中高生のための歌舞伎鑑賞を企画している国立劇場。私も高校生の時、看護学校の時に学校の行事として行った事があります。
高校生の時なんて、まだ半蔵門線が渋谷まで到達できていなかった頃。学校は渋谷。なんとみんなで表参道まで歩いて半蔵門線に乗って現地に行った気がする。帰りは劇場バスで(^^♪
演目は何だっけな・・・。そうそう。仮名手本忠臣蔵の五段目だったような・・・。イノシシが出てきた気がする。
調べたら、やっぱり『仮名手本忠臣蔵』の五段目・六段目。なんと贅沢な事に十二代目團十郎丈がまだ海老蔵を名乗っている頃。彼が勘平をやっていた。ちなみにおかるは澤村藤十郎丈だった。
その頃から「玉様大好き」な私だったので、玉様の出ない歌舞伎には無関心。それに華やか系が大好きなわたしにとって忠臣蔵の五段目などは地味。つまらないなぁと鑑賞していたことを記憶している。
看護学校の時は・・・
そうそう、まだ今の松緑丈が子供の若者だった頃。花魁が一杯出てきた印象が・・・調べたら『外郎売』だった。けっこう贅沢なメンバーで鑑賞した。菊之助丈の『越後獅子』も一緒に鑑賞したようだがぜんぜん記憶にない。
この企画は非常にリーズナブルに歌舞伎を気軽に鑑賞できる。ただし、学生さんが主人公なので、お行儀の悪い事にイライラするとかは承知の上・・・(しかし、最近の学生さんは非常におとなしい)
近年になって気が付いたが、上演期間の一日か二日、学生ターゲットでなく「社会人のため」とターゲットが変更されて夜に開演されるものがある事を知った。という事で今年は「社会人のための」という方に行ってみた。
なんか会場は異様なテンションというか、馴染みの国立劇場らしからぬ空気の乱れを感じた。この場所に慣れない人が多い事を感じた。
国立劇場の企画に準じた方々がほとんど。そこに歌舞伎愛好家の大ベテランや私のようなレベルのものが少数派で混じっている。
いやいや素晴らしい。初心者をうたっておいて、実はビギナーばかりの様子を想像していた。
真後ろの三十代から四十代の会社の同僚と数人で鑑賞に訪れた女性陣。異様なワクワクなテンションを感じた。おしゃべりがとにかくうるさい。ついでに、下調べしたのであろうか・・・。情報がちょいと古い知識を仲間にご披露。たまらんなぁ。とにかくうるさい。イライラが増して来てしまった。
が、幕が開いたらお行儀が良くて・・・。やっぱり「社会人だなぁ」と安心した。
本日の演目も、さすがに歌舞伎十八番。華やかでわかりやすいお芝居だった。
こういったらいけないが、私が高校生の頃に鑑賞した演目が一番最低・・・。私的にね(涙)
地味過ぎる。仮名手本忠臣蔵の五段目や六段目はビギナー向け。あれを観て次につながる人って希少だろうな。
やっぱり、赤姫や花魁とかきらびやかな非日常的な華やかな登場人物は必須に思う。
そうそう、獅子等に使うあの長髪の鬘はヤクの毛を使用している事を初めて知った。絶滅種とか・・・。化繊でなんとかできそうでできないのでしょうね。そんな貴重な鬘である事を本日はじめてしりました。
本日の解説は中村隼人丈。解説の最後に「写真OK」の時間があって、私もワクワクで撮影したのですが、ピントが今一つ・・・残念。ピント外れの隼人丈。