複雑気分です | fuyusunのfree time

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長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
ナースの仮面を脱いだ、fuyusunの日常を綴っています。

昨日入院していらっしゃった患者さんは、私の一つ下の女性です。

それも誕生日が近い。家族環境もよく似ている。。。

だから、ついつい自分に置き換えてしまう。

 

うちは基本的に、長期療養型の病院で対象は高齢者。しかし、終末期や緩和を目的の患者さんも受け入れています。

この患者さんは肺癌で、何年か前に手術を受けたそうです。ですが、再発。それが脳に転移してしまったとか。つい先月まで普通にお仕事をしていらっしゃったとか。

大学病院で転移した脳の腫瘍を手術。放射線治療を受けて、もう手の施しようがないという事でうちに転院していらっしゃった。

治療のために中途半端に脱毛した髪の毛。

もう経口的に食事ができないからという事で、経鼻的にチューブを挿入して栄養剤を注入。

 

医療の残酷さを感じる。

たぶん、先月の段階で「治癒は無理」というのは分かっていたのだと思う。

少しでも長く生きる事を目的に施された治療だと思う。

が・・・

少しでも生きる事に対しての、この姿になんの意味があるのだろうか。

それぞれの価値観があるので、断定はできないけれど、

私だったら嫌だな。

初対面の時に、一歩も二歩も引いてしまった。

醜い脱毛の有様。刻々とこれからも抜けるのだそうです。

ああ、かわいそう。

これで元気になれるなら、一時の試練ですが、

うちに来たという事は、それが望まれないということだ。

今日死んでしまう命を明日まで延ばす事に医療は「有意義」ととらえるけれど

もし、私だったら、こんな姿になるなら今日で人生が終わっても良いと思う。

 

こういう方を見ると、さんざん玩んで、もういじる事が無くなったから捨てたというイメージを持ってしまう。

もう余命は限られる時は、もっと患者さんのQOLを考えた医療の提供をお願いしたい。

そして、きちっと患者さんが正しい判断で自分の余命を生きられる選択ができる、また、その家族が無用な期待をしないように、本人の選択を支えられるような選択ができるような、そんな医師の説明が必要だと思う。

 

しかし、大学病院や地域中枢の総合病院から来る患者さんの汚さにはびっくりです。

私も、そういう病院で働いていましたが、

普段はできなくても、よそに送る時は「あの病院の看護師は何にもしていない」と言われたくないので、患者さんをピカピカにして送ったものですが・・・。

この前の患者さんなんて、朝食べたほうれん草を歯にに引っ掛けてやって来た。

今まで、何をしていたのというくらいに、垢まみれでやって来るもあって、

先日など、お風呂日であった事もあって、直お風呂に行っていただいたケースもあります。

 

確かに忙しいでしょうけれど、

転院する前は、きちっと患者さんを綺麗にして送ってもらいたいものです。

特にお口の中の汚さは吃驚です。特にあの病院とこの病院・・・!

急性期で働いていらっしゃる看護師さんへのお願いです。本当に患者さんを綺麗にして差し上げて下さい。