大好きな演奏家の方のリサイタルを拝見しました。
四世今藤長十郎氏。お父様である人間国宝の三世今藤長十郎氏も素晴らしい演奏家でいらっしゃいました。また、叔母様で人間国宝であった今藤綾子氏もすごい演奏家でいらっしゃいました。そして、この四世も本当に素晴らしい演奏家の方で、いつも演奏を拝聴しては惚れ惚れとしてしまいます。
本日は『三曲糸の調』・三世作曲の『茶のこころ』・『船弁慶』を拝聴いたしました。
『三曲糸の調』は歌舞伎『壇浦兜軍旗』の三段目『阿古屋琴責め』の部分の曲である。
もし、自分が三味線弾きなら、この曲ができるようになるといいなぁと思う曲です。
技術的にとても難しい。
手首が簸きってしまいそう・・・。なのに、涼しい表情で気張る事もなくスラスラと表現していく長十郎氏は本当に聴かせる『三曲糸の調』を演奏されていた。
『茶のこころ』はお父様の作曲された長唄で、お琴との合奏でした。
「茶の湯とは、ただ湯を沸かし、茶をたてて、茶を飲むこと」なのだそうです。
茶道・・・。すごっく上品で、高級な世界という感じがしますが、実はその心はそういう事なのですね。しかし、非常に哲学的というか、奥が深いのだぞという道を感じる。
といもしっとりとして綺麗な曲でした。お琴とのハーモニーがとてもよかったです。
『船弁慶』は師匠もご出演。期待通り、とってもカッコよかった。
しかし、ノリが速くてすごかった。が、間が崩れないのがこの長十郎氏のすごいところだと思います。とにかく「すごい」の一言です。
よみうり大手町ホール。初めて行ったホールですが、感じのよい劇場でした。
読売新聞社の中にあるホール。地下鉄の大手町から雨に濡れる事なく行けるホール。
いいところてすね。
国立劇場も地下鉄の駅から雨に濡れることなく行けるといいのになぁ。