第135回温知会に行く | fuyusunのfree time

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長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
ナースの仮面を脱いだ、fuyusunの日常を綴っています。

夜勤明け。本来ならネムネムで、帰宅したらすぐにお休みタイムなのですが、今日は違いました。

ブランチをして、シャワーをして国立劇場にGO♪

それも不運な事に、色々とあった夜勤で疲れました。しかし、それでも今日の演奏会は外せませんでした。


『高砂丹前』

『秋の色種』

『土蜘蛛-切禿-』

『傾城』

『勧進帳』

の五曲でした。


But・・・

私は、『土蜘蛛』までで失礼しました。

いやいや、もう限界・・・。ごめんなさい。

『高砂丹前』と『土蜘蛛』は我が師匠がご出演で絶対に観たい演目でした。これも勉強。お稽古場では得られないものがそこにあるのですから、そういうchanceは逃しちゃいけない。

本当は最後の『勧進帳』も。。。観たかったけれど、無理でした。


『高砂丹前』

渋みのある演奏でした。

漫然と年嵩を重ねたものではなく、磨きに磨いて今日あるという感じですね。


そうそう、この曲の小鼓の一調はとても素敵という事を思い出しました。

先日、お稽古でいきなり「今日は高砂丹前」と言われた時には、狼狽してどんな曲かも忘れていましたけれど・・・

今日のタテ小鼓はお家元でしたが、

そうそう、理想的な演出でした。こんな感じに私も打てたらなぁと大それたことを考えつつ聴いていました。

『高砂丹前』の太鼓地は三大難しい太鼓地に入る曲で、

そうそう、これを習った時はかなり泣きが入ったのを先日思い出しました。

出るようで出ない曲なので、師匠がこの曲を打つのを聴く・観るというのは超chanceな事。

今度がいつあるか分からないのですから。

この曲の師匠の太鼓を聴きたくて、今日はネムネムを押してやってきました。


そうそう、三十年前から「素敵」と思っていた唄い手さんが三枚目で唄われていました。

変わらずの美声。そして、年輪によって熟成された芸に感動しました。



『秋の色種』

タテ三味線の五三助先生が休演だったために、本日は政太郎氏が代役を務められました。

五三郎先生から受け継いでの初会員としての舞台だったのに・・・。

五三助先生の色種系の綺麗な曲は大ファン。ちょっと楽しみにしていたのに残念です。

笛は中川義男氏。またまた女心をえぐる素敵な笛を吹かれていました。

そして、その笛の音に誘われて、すっかり夢の世界に・・・。熟睡。

段切れで覚醒しました。

頭すっきり♪

一緒に行った母に「鼾をかかないかと心配だった」と言われちゃいました。

心地よい眠りでした。

なんか『勧進帳』まで行けそうと思いましたが・・・。いやいや、やっぱり体力の限界でした。



『土蜘蛛』

考えてみたら、四挺四枚で、四枚目の唄の方以外は全部ご親族の上段です。すごい♪

杵屋寒玉氏の三味線は今日も歯切れよく清々しい気分になる。

喜三郎氏の唄。最近は声量が・・・なんですが、声量がなくても何故か説得力があって何を唄っているかが分かるのがとっても不思議です。

素晴らしすぎる♪

その年輪に刻まれた芸歴に応じた演奏で素晴らしかった。

お家元がタテ小鼓だったのですが、珍しく望月左武郎氏が大皮を打たれました。

この方の大皮は二十代の頃から好きでした。パワフルでエキサイティング。

今日も変わらずのエキサイティングな大皮に感銘を受けました。

このところ、奥ゆかしい大皮の方が多くて、時として不満を感じる時がある。

私的に、現在、大皮のナンバーワンは呂秀氏である。が、そこを別として考えると、このエキサイティングな大皮が好きかもだなぁ。なんか、とっても懐かしい感じがするのですよ。

亡くなった大皮の師匠もエキサイティングな大皮を打たれていたので・・・。

ちょっと喧嘩腰に聴こえるけれど、受け手によっては盛り上がる。

ただ、お家元とのマッチング・・・。お家元の素敵さをちょっと殺しちゃっている感じがする。

あの雰囲気で、全体をエキサイトさせたお囃子でまとめるんだったら、小鼓は喜三久氏かな?!

なんて、ちょっと違うメンバーとマッチングしながら、どんな感じになるんだろうと想像していました。

しかし、お囃子のどのメンバーでも、寒玉氏の三味線は負けないパワーがある感じがする。凄すぎ♪



・・・

・・・

・・・

そして、限界の私は家路にZZZZZZ