ずっと楽しみにしていた温知会。ルンルン♪
長唄界の重鎮の方々の演奏会だ。
全五曲。さすが名人の演奏。どの曲も味わいがあって良かった。
『鶴亀』
(唄)杵屋喜三郎、他
(三味線)今藤政太郎、他
(囃子)藤舎呂船、他
落ち着いた、とても気品のある『鶴亀』でした。喜三郎氏の唄は本当に聴き応えがあって素晴らしい。
そりゃ、若い方に比べて声量はないけれど、味わいがあって素敵だなぁ。
唄・三味線・お囃子と比較的バランスのよい演奏でした。
太鼓は師匠だったのですが、本当に勉強になりました。
天界から聴こえる音楽のよう。いつもパワフルな私は、こんな感じを目標に日々勉強しているわけですが、全然野獣の如くしか打てないのよね。天界から聴こえる音楽を目指して、さて練習をしなくちゃなぁ。
『五段目角兵衛』
(唄)貴音三郎助、他
(三味線)松永忠五郎、他
三挺三枚の舞台面。蔭囃子が入っていました。うーん。賑やかでよかった??!うーん。三挺三枚の演奏でボリュームがあまり大きくないのに・・・。蔭のインパクトがちょっと強すぎかな?と思った。
しかし、三郎助氏はけっこうご高齢ですが、高音が綺麗に出る。また、声量が衰えない気がする。すごいなぁ。
『犬神』
(唄)杵屋彌十郎、他
(三味線)貴音抄太郎、他
(囃子)藤舎呂船、他
大好きな曲。とても楽しみにしていました。
ちょっと残念なのが、太鼓が師匠じゃなかったこと・・・。が、望月左武郎氏だったので許せた♪
華のある素敵なお囃子さんだ。私がお囃子を始めたての頃からのファンである。
私二十代・・・。左武郎氏もまだまだ全然若かった。あの頃は中堅・・・。今はベテランの域に入られて、単に華のあるお囃子さんではなく、味わいも加わった♪♪♪
あの後半のあとの来序のあとの“テレツクテレツクスッテレ”というところ、
あそこ難しいのですよね。さすがです。綺麗に決まっていた♪
『鶴亀』同様、全体的にバランスがとても良かった。
上段の方々がご高齢という事もあってボリュームが若者とは違うのですね。ですから、お囃子がかなり控えめにならなければならない。けれど、控えめながらもきちっとお囃子としての息がある。
こういう演奏。憧れです。
『喜三の庭』
(唄)岡安晃三朗、他
(三味線)杵屋五三郎、他
上品でよい曲です。長唄界最高齢の五三郎先生。もう九十・・・あれ?御幾つでしたかしら?
すっかり縮まれてしまいましたが、三味線の音色はまだまだ優れていますね。綺麗な音色は未だにご健在です。途中、ネジがカランコしてしまって、ドキドキしちゃいましたが、
さすがに国の宝です。涼しいお顔で落ち着いて調子を整えている。
いつまでもお元気で。
『二人椀久』
(唄)杵屋東成、他
(三味線)杵屋寒玉、他
(囃子)望月太喜雄、他
大曲と言う事もありますが、本日の演奏の中で一番華やかで一番印象的だった。
寒玉氏の三味線は、まだまだ衰えを感じません。江戸前で素敵です。
そうそう、三枚目の彌四郎氏以外は三味線はみなさん御身内。ワキはご子息。四枚目と止めがお孫さん。
唄の東成氏をはじめ、並びの方々すべてが美声軍団で、本当にうっとりでした。
と言う事で、クドキのところで気分が良すぎて睡魔に襲われてしまいました。
お三味線とお囃子の見せ処のタマは盛り上がりました。
いいですね。椀久のタマは憧れです。
本当に充実した演奏会です。次回は三月です。楽しみ♪
忘れないように日程を目盛っておかなければ。
さて、この会は多くの顔見知りにお目に掛る会。
今日も、あの人、この人とお目に掛れて嬉しかったです。
もう十一月も中旬を過ぎてあっという間に年末ですね。

今日は久々に大島を来て出かけました。
あまり紬系は着ないのですが、しっかりしていて着心地がいいですよね。