今日は、女流のお囃子演奏家の方々の演奏会が日本橋劇場でありました。
「高砂丹前」、「勝三郎連獅子」などなど全部で五曲の出し物がありました。
「高砂丹前」は立鼓が私の習っている流派の方がやられていたのですが、太鼓は望月流の方で私の知っているものとちょっと違う「高砂丹前」を聴く事ができました。
お稽古の時に他流派の違いを色々教えて頂くのですが、分かったようで分からない。。。そんな感じだったのですが、実際に聴いて「フムフムなるほど」という感じで納得できました。
習った曲を、こういった演奏会で聴くととても勉強になります。そこはそういう風に表現するんだとか…お稽古ノリでは得られない生きた芸というものを勉強できます。
まあ、表現というのはその演奏家さんの解釈があるので、それを真似れば良い訳ではありませんが、解釈のヒントになります。
二曲目は「新曲浦島」でした。
普段演奏会で聴く一声とは違う、「一声一段」という手組みで今日は始まりました。そういった手組みがあるというのは知っていましたが、今日始めて耳にする事ができました。
カッコいい。
もし、私が「新曲浦島」を演奏する事があったら、この「一声一段」でやりたいなぁなんて思っちゃいました。
三曲目は「熊野」という曲でした。謡曲の「熊野」から作られた曲だそうです。
そうそう皆さん、この曲名読めますか?
「くまの」じゃないのですよ。「ゆや」と読むそうです。
また一つお利口さんになれました。
「熊野」の立鼓の方は仙波流の方でした。お囃子は流派によって打ち方などご流儀が違うのですが、今日のご出演の先生方を拝見してそんなに大きく違いを感じなかったのですが、この仙波流の打ち方は、私の流派とは全然違っていました。
なんか打つ方の手の形が独特でした。
そうそう、聞き間違えじゃなかったら「三つ地」という手の掛け声がウチとは違うような気がしました。
四曲目は「雨の四季」という曲でした。
なんか地味っぽいと題名を見て思いましたが、実は実は粋で楽しい曲でした。
この曲を普段演奏される時はお囃子は御簾内で陰囃子なのだそうですが、今日は舞台で演奏して下さりとても楽しかったです。それにしても陰で使用される楽器って色々あるんですね。太鼓も色々種類があって。。。
踊りの会などに行くと耳にする音なんですけれど、あああの音があの楽器なんだと今日は確認する事ができました。
そして、トリは「勝三郎連獅子」です。
兎に角獅子物はカッコいいです。
この曲で好きなところは、小鼓の打ち合わせのところです。
あの部分は蝶がヒラヒラ飛び回る如く、という感じのところ。今日の演奏家の先生方はさすがにプロ。美しい蝶がヒラヒラまう姿が目に浮かびました。
ああ、あれが私だと蛾になっちゃうなぁ。なんて思いながら聴いていました。
あの先生方のように観ている人を感動させる演奏をできるようになりたいなぁ。と夢を見つつ今日は家路に着きました。
今日は会場で、ネットで親しくして頂いている勒芳様やくわ様にお目に掛りました。ネットではお話させて頂いているんですが初対面。お声掛けするのにドキドキしちゃいました。
勒芳様・くわ様、ゆっくりお話できなくてごめんなさい。
今度、機会ありましたらゆっくりお話しましょうね。