久しぶりにミステリーのカテゴリーに入らない本を読んでいました。
三浦しをん/あの家に暮らす四人の女

画像をお借りする時に、初めてこの本が谷崎潤一郎の「細雪」のオマージュとして
位置付けられていることを知りびっくり(笑)
確かに、登場人物の名前が似ているんだ、という台詞はあったのですが、
内容的には全く関係ないような…。
少し浮世離れした四人の女性(20代~妙齢の奥様)の日常と、
そこに投下されたちょっとした謎と事件を巡る物語です。
謎といっても、開かずの部屋とそこに置かれていたカッパのミイラの由来は何?
という、ある意味笑ってしまう内容で、全体的にゆるーい雰囲気で話が進みます。
でも、共同生活をしているのに孤独な女性たちの心の中を鋭く突いている部分もあり、
ユルい中にもうーんと考えさせられる部分があるのが面白かったです。
最後に将来の希望の光が見えて終わるところも好みの展開です。
またこういうテイストのお話が出るといいなぁ~
