色々テイストの違う話を集めた短編集を読んだので、
何冊分も読んだような気になりました。
伊坂幸太郎/ジャイロスコープ

表題はコマの周りを3つの円で固定した形のものの名前だそうです。
ただ、外から力を加えると色々な動きをするので、
軸を同じくしたアンソロジーや短編集なんかも含まれるんだとか。
まさに、この本の表題にぴったりでした。
元々掲載された雑誌や本もバラバラなので、内容もミステリアスなものから
エキセントリックというか難解なものまですごく幅広いです。
筒井康隆の振れ幅を一冊にした感じというか…(マニアック)。
個人的には、ストーリーのある話が好きなので、
新幹線の清掃会社の皆さんの話や、サンタクロース会社の話など、
登場人物の背後に物語があるような話が好みでした。
逆に長編でこの話だと理解しにくいかな、というお話もありましたが、
巻末のインタビューも合わせて読み終わってみると、
それぞれ何か新しい挑戦をしようというチャレンジ精神が軸になっているのかな、
と思わされて、初読では読み飛ばしぎみだったお話も
再読しちゃいました

いろいろ考えさせられる本でした
