一見すると、180度のオポジョンが大変多いことがわかります。
とくにICにコンジャンクションしている月とMCにコンジャンクションしている火星と金星のオポジションに大きな意味がありそうです。
また、ソフトアスペクトはほとんどなく、一瞥して厳しい出生図とも言えそうです。
ICはこの出生図の基盤、礎(いしずえ)です。
4ハウスの蟹座の月。
この月はとてもパワフルで、こうした出生図の持ち主は女系家族であることが多い。
事実、わたくしたち兄弟の母は長女で一人娘。父は養子です。
そして、弟は母との関係がすこぶる厚いことが伺えます。
さて、MCにコンジャンクションしている金星と火星がその月とオポジション。
これはどういう意味か?
まず、金星と月のオポジションは、優しい平和主義者。そして、母親の影響を受けやすい面があります。
これは180度とは言え、そんなに葛藤を覚えることは少ないでしょう。
しかし、火星と月の180度は、月は安心できる環境、慣れ親しんだ世界から出て行くことを嫌うものの、火星は逆に積極的行動的に動きたい星。
これは紫微斗数の命宮が太陰Cで自化D<遷移宮の天同D>の象意と同意。
この反対の性質を持った天体が向き合うことにより、葛藤が起こり感情の起伏が激しくなるところがある。
忘れもしません。
弟が小学校を卒業するときに、校長先生より自分の好きな言葉を記念に書いてくださったのですが、弟は「独立自尊」という言葉を自分で選んでいました。
まさに10ハウスでMCにコンジャンクションしている火星の気質そのものですね。
そして、もうひとつ特長的なのは、月と太陽がインコンジャンクトの関係。
この月と太陽の150度の関係を、ある占星術家の方はつぎのようにおっしゃっています。
「自分の中に別人格や二重人格が内在している感覚を持ち合わせて居るものの、人格に深みや厚みがあって魅力的な人が多い・・・」
なるほど。
弟は兄のわたくしがみても、ちょっとつかみどころがないというか、内心、何を考えているかわからない頭の良さはありましたね。
このあたりも先程申し上げた、紫微斗数の命盤で命宮が太陰Cが自化Dの意味に通じます。
本質はCだが、対外的にはDの意味が強く感じられる。
ふたつの人格といってもいいと思います。
とくにこの性格的なものは、平衡で天同Dの宮からCを飛ばすと、官禄宮の天梁に付く。
仕事においてとくにそうした面が出て来るようです。
弟はかなり先見の明を持ち、企画開発には長けていました。
会社においても新規事業を考え、それを軌道に乗せるのが上手かった。
これは、11ハウスの水瓶座・太陽が天王星とオポジションに出ているように思います。
ただ、この太陽は水瓶座なので、親分肌の社長というよりひとつのプロジェクトリーダーという感じでした。
この命盤で一番気を付けなければならないのは、来因宮が疾厄宮で武曲B-B。かつ疾厄冲命宮となっていること。
このBは財帛宮の太陽AとBB串聯。
お金儲け、つまり仕事のことで精力を使い切るまで頑張る象意。
オーバーワークにとても注意です。
その理由を平衡でみると、生年Cの宮からCを飛ばしたら兄弟宮の紫微に付く。
これで、「母のために(実質は家のために)」という象意がみえます。
これはまさに出生図の4ハウス・蟹座の月がICにコンジャンクションしていることと同意で、母や「家」が自分の人生であるということです。
ただ、申しておきますが弟は決してマザコンではありません。
60代以降、大命冲本命となり、身体健康はなはだ注意。
救いは、6ハウスのノースノードが9ハウス・射手座の木星とスクエア。
月のノード軸がTスクエア。
今世は、この9ハウスの射手座・木星が重要です。
これを弟は暗に自覚しているのか、とても信仰心が厚い有徳の人です。
本来、長男であるわたくしが実家の面倒をみなければならないのに、ほぼすべて弟が長男の役割を果たしてくれている。
家業の経営も兄であるわたくしは継ぐのを放棄し、弟が継いでくれました。
感謝の念に堪えません。
来年1月、またわたくしは四国お遍路に出掛けますが、今度はとくに弟の身体健全を祈る巡拝としたいと思っています。
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