占い師になるには…そのⅣ(流派の違いに迷ったとき) | 欽天四化紫微斗数と陳老師の八字と進化占星学

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台湾の易学の大家である陳永瑜老師直伝の欽天四化派の紫微斗数と八字(四柱推命)、
そして今世の魂の進化の課題をみる進化占星学(西洋占星術の一つの流派)について
お伝えします。
占風鐸・オンラインスクール
主宰 田中宏明

芦屋占い処・占風鐸 代表の田中風州です。


さて、今回は「占い師になるには・・・」というテーマの第4回目。


きょうは、



●占い師になるには…そのⅣ(流派の違いに迷ったとき)



というテーマでお話を進めさせて頂きます。



華道でも茶道でも流派がありますね。


どちらも門外漢のわたくしが偉そうなことはいえませんが、華道も茶道も流派は違ってもその目指す方向性は同じではないでしょうか。


作法の違いや“カタチ”の違いにあるのでしょうが、追求するものは同じように思います。



さて、占術もさまざまな流派がありますね。


とくにわたくしが好きな四柱推命は、知っているだけでも泰山流、透派、高木乗派とありますし、泰山流の中でもまた細かく分かれているように思います。透派も然り。


要するに、微妙なところまで考えると先生の数だけ細かく流派があるといっても過言ではないように思います



わたくしが最初に習った亀石先生は形式的には泰山流でしたが、残念ながら通変星を主にした看法でした。


したがいまして、体神、用神のとらえ方や喜忌の求め方もいまから思えば誤った判定も少なくなかったように思います。


その後、ほんの短期間ですが泰山流で有名なO先生のところや、阿部泰山先生の直弟子の塚脇雍山先生に師事されたY先生はじめ、何人かの著名な泰山流の先生方にお世話になりました。


いずれの先生も年齢といいキャリアといい、かなりの方々ばかりですから、新参者のわたくしがいろいろと質問したりするのもはばかられる雰囲気がありました。


しかし、いずれの先生方も泰山流の本流を行っておられた方々でしたので、命式を看る点において大筋理論的な矛盾は感じなかったです。



それからしばらくして透派の先生方のご本を何冊か買って独学しました。


それが、わたくしの四柱推命との新しい出会いでもありました。


四柱推命といえば泰山流しか知らなかったのですから、驚いたというより最初のうちは一種の違和感を覚えました。


とくに透派は地支の取り扱い、干合、支合の取り扱いが泰山流と大きく異なり、「えっ、こんな見方で大丈夫なの?」と、はじめのうちは疑心暗鬼で本を読み進めました。


しかしながらわたくしの生年月日を含め、実際よく知った人の生年月日で検証してみると、それがなんとよく当たっているのですね。


いままで泰山流でみて、どうも?(おかしいな)という方が透派でみると、ほぼそのとおり! ということが多かったのには驚きました。


以来、しばらく泰山流は横に置いておいて、透派の勉強を必死でしました。


いまでは四柱推命の初心者の方は、まず透派の四柱推命からはじめられるのがベターではないかと思っています。



その理由は、


①透派では原則、外格と内格の判定が点数計算でできるのでとても分かりやすい。

※泰山流ではめったに外格を採用しませんが、どうも外格の方は思っていた以上に多いように思います。



②泰山流の刑冲会合の考え方は曖昧なところがあるが、透派は刑冲会合の原理原則がきちんとしている。

※これは結構大事です。初心者の方で苦労するのは地支の刑冲会合が複雑に重なった場合だからです。



③総合的な命式看命は透派のほうが容易である。

※泰山流は格局を決めて、扶抑用神や調候用神を決めることを重きにおきますが、命式ではどうしても用神がとれない場合があります。透派でももちろん用神をみますが、それ以上に天干相互の生剋化合を重きにみて判定しますので、通根と十干の性情が分かっていれば結論が容易となります。



以上、三点において泰山流よりも透派に優位性をわたくしは認めています。


これら三点は、初心者の方が四柱推命を学ぶのにはとても重宝なところで、短期間にある一定のレベルまで達するには透派の四柱推命に軍配があがると思います。


もちろん透派にも疑問に思うところはあります。たとえば無作用干合や地支の合去などで、干や支がまったく作用しないという考え方。


また、地支蔵干は一切みなくて、地支は天干の根の強弱しかみないというところです。


こうした疑問点を考慮しても透派の四柱推命のほうが分かりやすいというのが、いまのわたくしの率直な感想です。



ただ、最近は高木乗派の四柱推命にも接する機会があり、高木先生の干合の見方と軌道運(高木先生は一般的にいわれている大運のことを軌道運という呼称にされている)の独特の見方を検証中で、これまた興味をもって勉強しているところです。




最後に、ほとんど泰山流と透派のことしか触れませんでしたが、まだまだわたくしの知らない四柱推命の優れた流派が世の中には存在するかも知れません。


いずれの流派のどの先生に学ばれるかの最終判断は、学ばれる方おひとりお一人の感性を大事にされて決められることが大切かと思います。



失礼を顧みず申し上げますと、この業界、俗に言う、“変わった先生”もおられるのは確かです。


ご自分の価値観を曲げてまで師弟の関係を築いていくのはお互い不幸なことです。


流派云々より、「自分は、この先生に習いたい!」という強い思いがあれば大丈夫です。



きょうは、このあたりでお終いにしたいと思います。



次回は、ちょっと「占い師になるには・・・」をお休みし、いままでずっと頭の片隅にあって、最近、その想いが大きく膨らんできたことをお話させて頂きたいと思います。


テーマは「“日本的”四柱推命への指向」と題して、四柱推命にも“和魂洋才”が求められる・・・、翻訳型四柱推命の弊害・・・、等についてわたくしの頭の中を整理する意味で述べてみたいと思います。どうぞお楽しみに・・・。




【追伸】

本日、記憶術のアクティブ・ブレイン読書法のセミナー (←クリック)を受講しました。

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いままで、じっくり読んだ本でもすぐ忘れるとか、あるいは思い出せない・・・といったことを痛感していました。しかし、このセミナーを受講してそれは根本的な考え違いであることがわかりました。もともと頭に入っていなかった・・・、という衝撃的なことが理解できました。また後日、詳しくご紹介させて頂きます。




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