浮世シリーズ 歌川国芳の《道外十二支 甲子の鼠》完成しました。
こちらが元絵
滑稽な十二支の動物戯画シリーズの1枚です。
戯画と言えば 鳥獣戯画がまず最初に頭に浮かぶと思いますが おかしみのある絵 戯れに描かれた絵 誇張して描いた滑稽な絵のことで 広い意味では 落書きや風刺画 漫画 おどけ絵 ざれ絵なども含まれます。
左上には作品名の《道外十二支 甲子の鼠》
一勇斎は 文政初年(1818年)~万延元年(1860)まで国芳が名乗った名前です。
アップリケやステッチが完成した後
昨日は 鼠や猫の顔や体に アイシャドーを使って うっすらとベージュの色を付けました。
上半分は ベージュやモノトーンの色が多い中 灯明の赤い火が差し色効果になっていますね。
少ない色数で仕上げている浮世絵なので 額縁布を華やかにすると 中の絵が目立たなくなるため 縁に使った布は シンプルな縞模様。
サイズは 縦51㎝ 横37㎝
製作日数は12日。
壁の割れ目から顔を出した猫に睨まれ 神棚のお供えを食べに来た鼠たちが慌てふたあめく様子が 表現できたかな・・・
タペストリーを作る時 いつも裏布も作品に合うものを使うのですが 今回使った布は 大きな米俵と 打ち出の小槌や七宝・巻物・分銅なの宝尽くしと一緒に鼠が描かれた平絹を使いました。
9月の風遊花展では 国芳シリーズ5点揃えてお披露目します。