江戸の旅人 | 風遊花(ふうか)~古布とうさぎとお雛様~

風遊花(ふうか)~古布とうさぎとお雛様~

~作品展 ものつくりをする仲間達 ギャラリー ショップ~
  大好きなもの 日頃の様子を気ままにご紹介します。

おもしろ柄のモスリンの古布 今日は江戸の旅人をご紹介します。

 

この布も 元々は幅広の布でしたが 手に入ったのは右側の半分だけしょぼん

 

 

 

布端に こんな柄が見えたので もう少し違う絵柄も描かれていたかもしれません。

 

 

 

地模様は 格子と無地の2段柄

格子模様は 線の太さと本数 交差具合で 様々な名前がついていますが ここに描かれた 黒く太い5本の格子の間に 白く細い7本の縦縞が描かれた格子を見つけられず 正式名はわかりませんでした。

 

 

 

無地部分に描かれているこれは 何だろう・・・はてなマーク

 

 

 

丸窓の中に描かれている旅人の絵は 2パターン

 

まずはこちら。

 

 

 

屋根の上や 右上の木が白いのは雪の様で 傘をさしている人の姿もあるので 季節は冬・・・はてなマーク

 

 

 

 

寒い季節に素足で下駄ばきの武士は 町奉行のようなお役人かしら・・・はてなマーク

遠山の金さんが片肌脱いで決め台詞をいう時の様に 右手を襟元から出している姿がに見えるのだけれど それにしちゃ 締まりがないぼやけた顔のお役人にひひ

 

 

 

こちらは 旅の途中にお茶屋で一息。

何やらお説教をされているように うなだれている旅人と 縁台に座り キセルを振りかざし 偉そうにしている旅人さん。

 

 

 

二人の旅人の姿を見ると 江戸時代の旅の服装がよくわかります。

 

2本の刀は 道中差しでしょうか?

道中差しは 町人などが旅に出る時に携帯した護身用の刀です。

手には手甲(てっこう)

手甲は 旅の途中 草木のとげなどから 腕や手の甲を保護するための物

雨除け 日除け 風除けに使われる すげ笠

紐で結んだ2つの荷物を前と後ろに分けて肩にかけて持ち運びます。

これは 振り分け荷物とよばれるそうです。

 

 

 

お茶屋さんの店先に咲いているのは藤の花・・・はてなマーク

 

 

 

茶店の看板や旗の文字 読めないものもありました。

 

 

 

酒○○な・・・はてなマークと朝ブログアップしたら 早速のりぃーさんから 《酒さかな》と教えていただきました。

のりぃーさん いつもありがとうございます。

 

 

 

めし

 

 

 

文字が薄くボケていますが 上の二文字は 《千客》かしら・・・はてなマーク

・・・という事は 下の二文字は 《万来》はてなマーク

 

 

 

 

藤の花が咲く頃の旅の装束は 夏仕様。

着物の下に着ている金太郎さんの腹掛けみたいなものは どんぶりという正式名があると初めて知りました

股引(ももひき)(現代のスラックス仕様)や足袋は履かず 着物の裾をたくし上げ 足元は草鞋(わらじ)脚絆

長旅の時には 草鞋は1日に2足を履きつぶし 履き古したものは肥料として再利用するんだそうです。

脚絆は 足を保護する布です。

肩に掛けた手ぬぐいも 旅の必需品 3~4本は用意するのだとか・・・。

煙管煙草入れも旅の道具の一つでした。

 

 

 

この他に 江戸の旅人の必需品には こんなものがありました。

 

雨除け 風除け 防寒具や毛布代わりにも使える合羽(かっぱ)

画像はネットからお借りしました。

 

 

 

肌着の鯉口(こいくち)は 腹掛けの下に着る上着で 現代では お祭りの時に着るシャツとして知られ 地方によっては肉襦袢とも呼ばれます。

袖口が鯉の口の様にすぼまっていることからついた名前です。

画像は ネットからお借りしました。

 

 

 

荷づくりや 宿泊先で濡れた衣類などを乾かすために使う麻紐3本

腹や胸に巻いたり 褌(ふんどし)や包帯にも使える晒(さらし)1反

常備薬傷薬

扇子

道中日記etc・・・・

 

 

コンビニやスーパーも無く 舗装されていない道を歩いたり山越えをしたりしながら旅をする江戸時代の旅は苦労が多かったでしょうね。

江戸時代の旅姿を想像していたら 去年の風遊花展用のタペストリーに 江戸の旅猫を作ったのを思い出しましたニコニコ