«道外うさぎ»のタペストリーが出来上がりました。
大きさは縦35㎝ 横40センチの小ぶりなものです。
さてさて «道外うさぎ»・・・。
聞きなれない言葉ですよね。
果たして何者・・・
歌舞伎の中で 笑いを誘う«道外方»という 役どころのうさぎ版です。
道外方は 最も古い時期に成立した役どころで 西欧の道化師と同じように 物まねや 滑稽な口上で 人を笑わせる役ですが 道化師との大きな違いは 芝居の役どころとして発達して行ったことです。
元禄歌舞伎での道外方は 人を笑わせるだけでなく 司会の役割を兼ねた重要な役を担っていましたが 天明の頃には 衰退していきました。
余談になりますが 当時 芝居小屋に掛けられる看板には
一枚目に 一座の看板役者
二枚目に 人気の若衆方
三枚目に 道外方
の名前を書いて掲げた事から 面白い人の事を指す«三枚目»という言葉の語源になったそうですよ
さて タペストリーに登場するうさぎたちの芸をご紹介します。
南京玉すだれの口上の様に リズムを付けて読んでみてくださいね。
«舌をかのように のばして くらべ・・・»
«ひとさし指で きせるを持って・・・»
«ろうそくのせて これをけし・・・»
«志ゃちほこ(しゃちほこ)うさぎ»
«足でかぶりて おどりける»
道外うさぎのタペストリー 9月の«風遊花展 好・き・な・も・の»で展示します。