こんにちは! 『石のみやび』 徳田 真樹雄です。
いよいよ今年も始まりましたね
寒暖の差がある毎日ですが、皆様にはお変わりございませんでしょうか?
今回のブログは、大切に祀られていた【地蔵尊の扉補修】を
させて頂いたお客様の想いをご紹介します。
T様は、お付き合い頂いている寺院の檀家様で、以前からお墓の
メンテナンスのご依頼を頂いているご縁のあるお客様でした。
T様は、『お父様が約40年前に建てられた地蔵尊の扉が壊れてしまい分解しないで補修で直したい』
『分解すると父の想いを壊してしまう気がして・・・』
との想いで大切な想いの地蔵尊なので出来れば分解せずに扉の開閉が出来るようにして欲しい出来れば年内に作業が終わればとお考えでした。
現状確認12月16日
T様が仮補修されていました
今回破損している部分はヒンジを受けている石材部分が破損しており
ヒンジを固定出来なくなっている状態です。一番ベストな方法は
ヒンジ部分をしっかりと固定し屋根の部材を分解し組み付けるのが良いのですがお父様の想いを大切にして分解せずにとの事で
年内に元通りにする事を前提に試行錯誤の上補修に取り組みました。
裏からヒンジをはめ込む為 裏面を切断して平らに加工
前面と側面の欠けた部材を取り付け 位置を慎重に調整
補修前 《色と石紋合わせ》
パテとエポキシが見えている状態
補修後 《色と石紋合わせ》
樹脂を調色して石紋と合わせます
わかりにくくなりました
開閉時に特に負荷がかかる為、金属ステーで補強
金属ステーを固定
補修が完成して、いよいよ取り付けします
背面から慎重に固定
扉の開閉を確認強度にやや不安も有りましたが
スムーズに開閉出来ています
補修後 12月25日
補修が無事年内に終了して、T様に見て頂き『大切に祀って来た地蔵尊の扉が元通りになって良かったこれで、寒い朝晩も扉を閉めてあげれるね』と大変喜んで
頂きました。
また、年内に補修して貰って気持ちが楽になったと安心して頂きました。 扉が無事元通りになりましたのでご提案で、約40年間で付着した水垢取りとフッ素コーティングをご提案させて頂きましたが、 『自然のままの方が父を身近に感じれそう』との想いを語って頂きました。
あとがき《作業担当》
この度のメンテナンスは、分解しないで作業を行った為
試行錯誤しながらでしたが、貴重な経験を積みましたので
今後のご提案・作業にも活かしたいと思います。