衣装体験の概要

体験日:2017年12月2日

時間:9時40分から10時10分

埼玉県立歴史と民俗の博物館さんの特別体験イベントの平安装束の衣装体験の狩衣

入場料金:無料エリアにつき無料

体験料金:1000円(不課税)

衣装の内容について

平安時代の貴族の普段着を設定しての狩衣姿。

頭飾り:立烏帽子

単:緋色

狩衣:縹色

指貫袴:紫色

実際に衣装を着付けられて

2017年12月2日、埼玉県立歴史と民俗の博物館さんへ訪問をしましたが、1年に数回、不定期に開催されている特別体験イベントの平安装束の衣装体験があるのですが、往復葉書に必要事項を書いて郵送で応募していると、男子装束の枠ではありますが当選の通知の葉書が郵送されて来て狩衣の衣装体験をしてまいりました。

 

男子装束は基本的には男性が優先されて当選されるのですが、この時は十二単の衣装体験の希望者が多かったのと男子装束の希望者が少なかったと言う事で男子装束の枠が空いていた事があって男子装束の枠で救済当選した形になりました。

 

私が狩衣の衣装体験をする時間が9時40分から10時10分の枠になりましたが、9時過ぎに大宮公園駅に到着してそこから徒歩で移動する事約5分の距離ですが埼玉県立歴史と民俗の博物館さんに移動しました。

 

埼玉県立歴史と民俗の博物館さんに到着してからはゆめ・体験ひろばに移動してそれで学芸員の方に当選の通知の葉書を見せると券売機型の機械に案内されて体験料金を支払って体験が開始になりました。

 

学術施設系の平安装束の衣装体験の場合は多くの場所では下着類が略されるのですが、こちらの埼玉県立歴史と民俗の博物館さんは小袖や袴と言った物が用意されていてさらに足袋まで用意されています。

 

最初に下着姿になって足袋を履いてからは小袖と下袴が着付けられて、その時点で着替え場所の仕切りのある空間から舞台に出て狩衣の着付けが開始されて行きます。 本来の場合は順番的な面で直衣が割り当てられていたのですが、直衣は過去に着付けをして頂いていた事を学芸員の方に話すと狩衣であれば対応出来ますと言われて、狩衣をお願いする事になりました。 平安装束は男子装束と十二単で2名分で同時進行で着付けられて行きますが、着付けのスタッフとして来られていた衣紋道たかくらの会の方に着付けられて行きました。

 

 

学術施設での衣装体験ですが衣紋道たかくらの会の方の着付けで技術はしっかりとした物になっています。 1000円でこれだけの姿になる事が出来るので費用対効果の面ではかなり良いです。 この時には夫が用事で出掛けていたと言う事があって撮影の付き添いが手配出来なかったと言う事で学芸員の方に少しだけ撮影して頂きましたが、撮影の角度としても丁度良い感じで撮影をして頂けました。

 

 

先述に下袴が着せられていると言う事を書いていますが、袴は下袴と上袴の二枚重ねでの着付けになっています。 変身店や装束専門店の場合でも束帯の着付けでも無い限りは袴の二枚重ねでの着付けは見られないので衣紋道的な着付けの考えで言えば男子装束の場合は袴は二枚重ねの設定になっているのかなと感じさせられました。 衣装の着付けとしてはかなり良い内容になっています。

 

 

着付けの順序としては控室で白色の小袖を着て下袴が着付けられてから、舞台に案内されて、烏帽子、単、上袴、狩衣の順番で着付けられての衣装としての完成になります。 狩衣は上質な物が使われているのか生地も重厚な織物になっていて、されど狩衣と言う感じで本格的な仕上がりになりました。 時代行列の世界では単の付いている狩衣は上位の役柄の設定ですのでこれが体験出来ると言うのが衣装体験の世界ならではに感じました。

 

 

着付けの途中での写真はありませんが、前と後ろに衣紋者の方が付いてのきちんとした着付けになっています。 衣紋者の方が白色の小袖に袴の姿になっているのが本格的な設定の物であるのかなと感じました。 流石は関東地方の平安装束の衣装体験では最も有名な場所であるのかなと実感させられました。

 

体験料金も1000円と安いですので内容としても良心的な物になっています。 近年になって常設の店舗も関東地方には出来ましたが、人気があるのは安価で体験出来る埼玉県立歴史と民俗の博物館さんになっています。

 

 

衣紋者の方に狩衣を着付けて頂いて着付けとしては完成していますが、着付けとして完成した姿を見て学芸員の方が私が渡したデジカメを持って来て下さってこの場所で撮影をして良いですかと聞かれてその後は5分程度の時間ではありますが学芸員の方のご厚意で撮影して頂く形になりました。

 

本当に狩衣の生地の状態が良くて重厚な作りになっていて、裾やお腹周りの作りもきちんとしていて、袖も綺麗に着付けられているのを見て流石は衣紋者の方の着付けであるのかなと感じさせられました。

 

 

こちらの記事を再編集している2022年12月の時点では埼玉県立歴史と民俗の博物館さんでの平安装束の衣装体験の募集も再開されるようになって徐々にではありますが新型コロナウイルスの影響から解放されているのかなと感じました。

 

男子装束は分かりませんが十二単は構成物が変化している事を知りましたので2023年以降で何らかの機会があれば埼玉県立歴史と民俗の博物館さんでの十二単の衣装体験に行ってみたいと思っています。

 

私が体験者として行くと言うよりは夫を男子装束の体験者として応募して頂いて私が撮影の付き添いで行っても良いのかなとも思うようになりました。 私の場合は撮影上手で撮られ下手な所があるので撮影係としての訪問でも良いですね。

メイクの設定

 

学術施設系の平安装束の衣装体験ですのでメイクは事前に自力でする設定になっています。 自宅でそれなりにメイクをして来ましたが、男装の設定ではありますが、貴族の設定であると考えてファンデーションは通常の明るめの色の物を付けましたが、これが白塗りのような明るさに仕上がってしまいました。 口紅はナチュラルな色目の物を付けての対応しています。

 

ポイントメイクはアイブロウとチークカラーとノーズシャドウとアイライナーと付け睫毛になります。 ブラウン系のアイシャドウを塗って立体的な顔に仕上げていたらもっと雰囲気が出ていたのかなと思います。 付け睫毛は目元を大きく見せる為に付けていましたが目元が大きく見え過ぎてしまったので自然な雰囲気にしたい場合はマスカラのみで十分であると思います。

 

 

体験時期が2017年であると言う事でこちらの記事を制作している2022年の現在とは異なっていて眉毛のメイクが細いです。 写真の明るさの補整を考慮してもうちょっと太い眉毛に仕上げていた方が良かったのかもしれません。

 

これでも2015年頃の眉毛のメイクと比較したら眉毛は若干太くなっていますが、私の場合は細い眉毛の時代に青春時代を過ごしているのか、眉毛を太くしたくてもなかなか生えて来ずに現在の20代の方と比較をすると細い眉毛の作りになっています。

 

 

アイライナーの引き方も時代であるのかなと感じさせられましたね。 アイシャドウの薄さに対して濃いアイラインを描いて派手な付け睫毛を付けていたと言う事でこの点では時代の古さを感じさせられてしまいます。

 

自力でメイクする場合は常にその時代の流行を掴む必要があるのではと感じさせられました。 いくら貴族の設定であるとは言え形の上では男装になるだけにそれを意識してのナチュラルメイクをするか、骨太な感じのメイクをしていた方が良かったのかもしれません。

小道具の設定

 

小道具としては衣装に含まれている笏のみになります。 この時には小道具として蝙蝠扇のみを持参して行きました。 こちらの衣装体験の場合は扇系の小道具と嵩張らない小道具であるのなら持ち込みも対応されているのかなと思いました。

 

狩衣や直衣と言った男子装束の場合は写真の撮影の時の構図が限られて来るので少ない数でも良いので何らかの小道具を持参した方が良いのかなと感じましたね。 正月が来るであろう時期を意識して梅の枝の造花を持参していたら良かったのかもしれません。

 

 

時間的な面で笏を使った構図での撮影が出来ませんでしたので、実際には蝙蝠扇を使用した構図のみ撮影する事が出来ました。

 

小道具の面では今後に課題が残る形になりましたが、先述のように嵩張らない物で何らかの物が持参出来たら良かったかなと感じさせられます。 自宅にある小道具で何か持ち込む事が出来たのであれば男子装束であると言う事を意識して龍笛を持って行った方が良かったのかもしれません。

 

小道具の少なさの面では惜しいですが、この点は学術施設系の平安装束の衣装体験であると言う事で安価な料金設定で体験出来る物になるだけに自己責任の世界でるのかなと感じさせられました。 男子装束向けの小道具として何らかの物を作るか、ヤフオクやメルカリ等で探して購入したいです。

自由撮影

 

自由撮影では本来は約10分の時間で連れの人に撮影して頂く形式になっています。 ただ、この時には撮影をして頂ける付き添いの方の手配が出来なかったと言う事で事前に学術施設側に電話で問い合わせていた所、時間としては5分程度で少ない枚数で良いのであれば学芸員の方に撮影して頂けると言う対応をして頂いて学芸員の方に撮影をして頂く事になりました。

 

学芸員の方の撮影ですので画角が綺麗に撮る事が出来ずでしたが、私が目瞑りしている物以外では後年になって画角と明るさを補正する事になりました。 明るさは補正していますがこの点は安価で体験出来る学術施設系の平安装束の衣装体験だからでしょうか照度の面では物足りなさを感じました。

 

 

自由撮影では立ち姿での構図と座りでの構図と両方撮影して頂きました。 変身店や装束専門店の本格的な平安装束の衣装体験と異なっていて、資料を残す事に対しての意義があるからでしょうか、基本的な立ちでの構図と座りでの構図は適度に残す事が可能になっています。

 

背景の設えの良さや写真の完成度を求めるのであれば変身店や装束専門店、単純の平安装束を着てみたいと思うのであれば学術施設系でしょうか。

 

個人的には背景の壁代の所に畳まれている平安装束が置かれていなければもっと良かったかなと思っています。

 

 

強いて言えば男子装束に合う小道具をもっと持参していた方が写真の完成度としては良くなっていたでしょうか。 手に持つ物としては笏か持参して来た蝙蝠扇しか無かったのでその点が惜しかったと言えば惜しかったです。

 

変身店や装束専門店の本格的な平安装束の衣装体験で見られるような小道具類を複数持参するには技術的に難しいのでしょうか。 せめて後1個何かを持参していれば良かったかなと思わせられました。 

 

2022年の現在の私であればそう言った小道具を何か持参している事があったのかと思うと2017年当時では撮影の構図を作る面での技術の物足りなさを感じさせられました。

 

写真は学芸員の方の撮影でしたが、撮れ高としては目瞑りを除くと丁度20枚になっていました。 撮影をして頂ける付き添いの方の物ではないので無理は言えませんでしたが、立ちでの構図が13枚、座りでの構図が7枚であると言う事で上々の仕上がりになったと思います。

まとめ

 

1000円で衣装体験が出来る平安装束、それも常設店舗の無い関東地方の物であると言う事でこちらの埼玉県立歴史と民俗の博物館さんの平安装束の衣装体験は人気がありますが、衣紋道たかくらの会の方の着付けで実際に着付けられた姿としてはきちんとした物になっていました。

 

強いて言えば撮影用の背景がもう少し整っていたら良かったかなと感じましたが、安い体験料金で衣装体験が出来ているだけに無理は言えない感じでしょうか。 蝙蝠扇に足しての小道具で何を持参したら良かったのかなと思ったのは龍笛であると感じましたが、この時にそれを持参して行かなかった事があったのでこの点では惜しかったです。

 

背景の設えは壁代が天井の高さから下げられていてこの点では良かったです。 甲冑の着用体験の時の紅白幕も天井の高さから下げられていたらもっと写真の完成度も上がるのではと感じました。 この点は同じ埼玉県立歴史と民俗の博物館さんでも衣紋道たかくらの会の方が来られる平安装束系の衣装体験とボランティアスタッフの方が来られる甲冑の着用体験とでは異なるのではと思いました。

 

2017年9月以来、3か月振りの男装の衣装体験で狩衣の衣装体験になりましたが衣装の着付けとしてはしっかりした物がありました。

 

2017年の当時のNHK大河ドラマが「おんな城主直虎」と言う戦国時代系の作品でしたので平安装束とは縁の遠い題材の物でしたが、それでも平安装束を求められる方の数は一定数おられるのかなと言うのが実感出来ましたね。 関東地方では平安装束の衣装体験が出来る場所が限られていて埼玉県立歴史と民俗の博物館さんの平安装束の衣装体験の人気があるのかなと感じさせられました。