離婚理由が無い!?自由になりたい鳥男 | 離婚と不倫の悩みを4千人から聞いて感じたこと

離婚と不倫の悩みを4千人から聞いて感じたこと

離婚協議書などの作成を通じて行政書士が感じたことを書いてみます。LINE登録は4千件以上。守秘義務があるので脚色しています。すべてフィクションだとお考えください。

【前置き】

 

当事務所では離婚相談を中心に仕事をしていて、これまでたくさんの2000件以上の離婚や不倫の悩みを聞いてきました。この経験から『離婚の8割は結婚する時点で決まっている』をテーマにいくつかブログを書きます。結婚や再婚を考えている女性、特にシングルマザーで再婚を考えている方の参考になれば幸いです。

 

 

離婚したい理由が自由になりたい??

 

「夫から離婚したいと言われたが、理由を教えてくれない」「理由に納得できない」「君はなにも悪くないけど離婚したいと言われた」「離婚したい理由は○○と言われて、それを直すと言っても離婚するの一点張り」などの相談が女性からあります。

 

もっと限定すると、結婚期間が短く、年齢も若い女性からの相談です。ちなみに女性が離婚したい場合は、かなり明確に理由があります。

 

 

理由を聞けば一応は教えて貰える

 

もちろん、まったく理由がない、絶対に教えてくれない、というケースはほとんどありません。奥様が何度も離婚理由を聞けば、なにかしら、言われます。しかし、ほとんど納得できる内容ではありません。

 

・結婚の前から離婚を考えていた

・愛情がなくなって、結婚の意味やメリットが感じられない

・仕事で辛いときに、君は寝てた(旅行に行ってた、話を聞いてくれなかった)

・僕が欲しいと言った車の購入を反対された

 

など、そんな理由で離婚したいの??という回答です。

 

結婚も離婚もそんな簡単な話じゃないよね?? そんな軽く考えていたなら、そもそも結婚しようなんて言わないでよ。離婚したら親が悲しむ。赤ちゃんはどうするの??

 

など、とても理不尽に感じます。

 

そして、奥様が改善する、謝る、努力する、と言っても、「もう遅い」的なことを言われて、結局、どうして欲しいのかよく分からない、どうしようもない、納得できないことになります。

 

 

それは離婚理由ではない

 

これはあくまで主観ですが、上記の回答は、本当の離婚理由ではありません。

 

夫「○○だから離婚したい」 妻「じゃあ直すから離婚しないで!」といくら話し合ったところで、それは本質でないことが多いので意味はありません。

 

ではご主人が浮気している??と考えるかもしれませんが、そうしたケースも多くはありません。その辺りはご主人の性格や態度でだいたい分かります。

 

もちろん、奥様の浮気など絶対的な理由があれば別ですが、そうした相談はほぼありません。(というか、理由がハッキリしているのでこうした相談にはなりません)

 

 

結局、面倒くさいだけ

 

どうしてご主人が離婚したいかと言うと、面倒くさくなったから、です。

 

当たり前のことですが、結婚すれば一人の時間は減りますし、良くも悪くも生活が変わります。

 

同棲中と違い、子供のこと、将来のための貯金のこと、お互いの親戚との付き合いなど、やはり面倒なことは増えます。

 

奥様が夕飯を作ってくれる喜びは、仕事帰りに気ままにふらっと飲みに行けなくなることとセットなのです。

 

それが嫌だから離婚したい、という男性が増えています。

 

いつまでも学生や新入社員のときのような自由な気持ちが暮らしたいのだそうです。

 

昇進したくない、上司になりたくない若者が増えているそうですが、似ています。

 

これらは結婚するしないに関係なく、年齢と共に変化するものだと思いますが、それが嫌だそうです。

 

仕事でも家庭でも、責任なんか欲しくない。子供も欲しくない。ずっと自分が子供でいたいんです。

 

そういう男性ほど「結婚は墓場だ」と言います。

 

 

無気力型か自己啓発型か

 

ちなみに上記は無気力なタイプです。

 

他に自己啓発タイプの自由になりたいから離婚したい、というケースがあります。

 

起業したい、東京で働きたい、土日も働きたい、接待ゴルフや飲み会に行きたい、という仕事や夢を理由に離婚したいタイプもいます。(ちょっと離婚理由がない、とは違いますが)

 

こうした男性は、自己啓発本やセミナーが大好きです。(他人の)子供にスポーツや勉強を教えるのが好き、という男性も多い気がします。

 

夢や目標があることは素晴らしいと思いますが、それで妻や子供が悲しい思いをしていいかと言われれば、微妙です。

 

それこそ、結婚する前に承諾があったのかも関係するかもしれません。

 

あるノーベル賞受賞者のコメントで、自分は研究ばかりで妻と子供に苦労をかけた、とありました。

 

昔も今も、世の中のために家庭などを犠牲にする人はいます。

 

それが良いか悪いかは別として、実際にそれが辛くて離婚したいと悩んで相談に来る女性がいることも事実です。

 

 

離婚を回避する方法は、ご主人を自由にすること

 

離婚理由がないけれど離婚したいと言われている系の相談で難しい点は、離婚自体は回避できる可能性がある、という点です。

 

その方法は簡単で、ご主人を自由にすることです。

 

・お金のことはご主人に任せる

・予定を聞かない、怒らない、小言を言わない

・別居や単身赴任を受け入れる

・ご主人になにも期待しない、干渉しない

 

などが可能であれば、離婚は回避できるかもしれません。ただ、それって結婚している意味あるの?と感じるでしょう。

 

 

こうした男性と結婚しないためには

 

個人的な意見ですが、こうした男性は結婚する前から兆候があります。

 

まず無気力な男性は、家庭環境と子供への考えが重要です。

 

男性の家族の仲が良く、離婚に無縁であれば安心です。逆に、親や兄弟が離婚していると少し不安です。「親も離婚しているけれど、俺はぜんぜん困らなかった、不幸じゃなかった。離婚して子供が可哀想なんてお前の偏見だ」と言われた人は珍しくありません。

 

母子家庭がダメ、というつもりはまったくありません。ただ、結婚や離婚を軽く考えている、離婚しても別にいいじゃん、という価値観の違いはあるかもしれません。ご自身が同じ考えなら問題ありません。

 

もうひとつが子供が欲しいかどうかです。子供が好き、良いパパです、というご主人の場合、こうした相談はほぼありません。

 

自分の時間が欲しい、結婚がめんどくさい、という男性は、そもそも子供が好きそうな感じはしません。

 

次に自己啓発系で自由になりたい男性は、職歴と目標で判断できます。

 

ずっと同じ会社に勤めていて、いきなり夢だった○○になる!というケースはレアです。

 

多くのケースで、転職を繰り返している、自由な働き方をしている、という傾向があります。特にスポーツやフィットネス関係は要注意です。

 

また、大金持ちになりたいとか、不労所得で生活したいとか、経営者になりたいなどの傾向があります。もちろん、悪いことではありませんが、その夢や目標の中に、奥様や子供、家庭が現実的に含まれているかがポイントです。

 

ただ、こうした人は子供が好きであったり、社交性があったりするので、事前に判断は難しいかもしれません。

 

 

 

結婚したいかどうか、ではなく、結婚してどうなりたいか

 

こうした相談の中で、「夫から求婚されて結婚した。実は結婚する前から少し不安はあったが、絶対に幸せにすると言われて結婚に応じた」と教えて貰うことがあります。

 

個人的な意見ですが、このときの男性の気持ちは嘘ではありません。結婚したかったのだと思います。

 

ただ、想像力がないので、結婚したらどうなる、どんな喜びや苦労がある、ということまで考えていません。

 

大切なことは、結婚したいかどうかではなく、結婚してどうなりたいか、どんな家庭や暮らしを目指すのか、です。

 

例えば、

 

マイホームが欲しい、子供が二人欲しい。そのために貯金や節約を頑張ろうと思う。禁煙もする。趣味もセーブする。奥さんも働くなら育児家事ももちろんする。場合によっては育児休暇を自分が取る。日曜日は家族の時間になる。転勤になったら単身赴任を覚悟する。

 

と本気で考えている人は安心でしょう。

 

逆に子供は欲しいけど、そのとき考えよう。収入は普通だけど、趣味も友達との付き合いも大事。お小遣いの中ならパチンコしてもいいよね、だと不安です。

 

繰り返しになりますが、あくまで個人的な意見です。ご注意ください。

 

ちなみに亭主元気で留守がいい。むしろお金だけ稼いで家に帰ってこないで、という考えはそれはそれで良いと思いますし、上記のような男性でも問題ないと思います。お互いの利害が一致していますよね。夫婦の形はそれぞれです。

 

 

 

【ご注意】

 

注意というか、前提です。当事務所には、幸せなご夫婦は来ません。ほぼすべてが離婚したい、浮気された、などの大変な状況にある方です。このため、幸せなご夫婦の秘訣、などではなく、あくまで離婚で多い相談のご紹介です。また、当事務所は女性の相談が多いので、男性に問題がある話が多いだけかもしれません。

 

※守秘義務があるので脚色もあります。フィクションです。

 

 

 

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