【前置き】
当事務所では離婚相談を中心に仕事をしていて、これまでたくさんの2000件以上の離婚や不倫の悩みを聞いてきました。
この経験から『離婚の8割は結婚する時点で決まっている』をテーマにいくつかブログを書きます。結婚や再婚を考えている女性、特にシングルマザーで再婚を考えている方の参考になれば幸いです。
【男性は収入ではなく、いくら貯金があるか】
~ 男性は果てしなくお金を使うひとがいる ~
よくインターネット上で、結婚するなら男性の年収〇〇万円以上を希望、という話題を読みます。
世の中にお金持ちもたくさんいて、当事務所への相談でも年収が5千万円を超える、という方が数名いました。(もちろん、そうした方が離婚する際は色々と大変です…)
ただ、実際に2千万円を超える、という男性はかなりレアで、高くても1千万円から1千5百万円が現実的だと思います。それでもとても素晴らしい年収ですよね。
では、こうした男性と結婚すると裕福な暮らしができて、幸せな結婚生活が送れるでしょうか…?
年収も支出額も貯金額も不明!
地方都市の札幌市で年収1千万円を超える男性は、会社経営者か医者が多いと思います。(弁護士さんはうちに相談に来ませんし…)
東京であれば外資系や商社、パイロットなどなどサラリーマンでも1千万円を超える方はたくさんいると思いますが、札幌市のサラリーマンではかなりレアだと思います。
ここでは会社経営者の方に限ってご説明します。
会社経営者の方は、法人としてのお金と個人としてのお金が曖昧で、特に奥様にとっては年収がわかりにくい、という相談があります。例えば、車はレクサスに乗っているけれど、家計からは出していない、などがほとんどです。
支出も同じで、飲み会も仕事だ、付き合いで休日はゴルフに、という昔ながらの若い社長さんもいます。そして往々にして、職場の女性や夜のお店の女性と浮気します…。
なにが言いたいかと言うと、奥様がご主人の本当の年収や支出額、貯金額を知らないというケースが非常に多い、ということです。
そして、奥様はご主人から月額○○万円という形で生活費を貰っていて、全然貯金がない!というケースも非常に多いのです。
実際、ご主人の年収が1500万円を超えていても、離婚の相談時に貯金がほとんどないんです…という女性の相談もありました。
年収より、貯金額が大事
どうせそんなお金持ちと結婚しないし!と思うかもしれません。
ただ、伝えたいことは、年収が1千万円であっても、300万円であっても、貯金額の方が大事、ということです。
例えば年収400万円の独身の男性で、貯金がまったくない!という方は、それなりに心配です。
一般的に年収400万円から税金や社会保険料を引くと、310万円程度が手取りと言われています。
男性ひとりで年間300万円、月25万円を使ってしまう、というのは、結婚後に改善が必要となります。
ちなみに北海道の男性の場合、30代で423万円、40代でも534万円が平均年収だそうです。
つまり、10年後でも年収は100万円ちょっとしかアップしないのです。
共働きするから大丈夫、という男性もいますが、そう簡単な話ではありません。
実際、札幌の場合、ご主人と同じくらい稼げる奥様、特にお子様がいる場合は、奥様が公務員か看護師さんなど限られた方だと思います。(もちろん、士業やフリーランスなどで稼いでいる母親もいますが、少数です)
子供を育てて、家を建てて、車を買って…と「普通」の生活を送ろうと思うのであれば、男性が独身時代と同じように生活していては無理なのです。
なににお金を使っているの?
年収1千万円以上でも貯金がない方もいます。年収が400万円なんか生きていけませんよね?
『え、年収400万円もあれば余裕で生活できるじゃん!』と思った方も多いでしょう。
そうなのです。世の中には世帯年収400万円で夫婦と子供3人の5人で暮らしている、なんて珍しくありません。
結局、いくらお金が必要かは家庭によって全然違う、ということです。
離婚の相談で、年収を自慢するご主人ほど、家庭にはお金をそんなに入れていない、ということがよくあります。
そして、その多くが支出を説明できなかったり、浪費がたくさんあります。正直、なににをお金を使っているのかよく分からない、という人が多いのです。あとはギャンブルです。
結局、どうすべき?
そうは言っても、年収以上に貯金額や借金額は聞きにくいですよね。まして、奨学金など、理由はひとによります。
また、男性に対し、結婚したらお小遣いは月2万円だからね!と言えば、嫌な顔をされるでしょう。
前提として、結婚後に男性の浪費をやめさせる、生活を変える、というのは困難(ほぼ無理)です。結婚したら変わる、子供が生まれたら変わる、という期待はしない方がいいです。
世の中には、普通に暮らしていて月に2万円も使わない、という男性もいっぱいいます。(家賃や食費は除く)
個人的にはそうした男性と結婚した方が無難だと思います。ただ、そうした男性には魅力を感じない、という意見にも少し共感します。
昔と違って、お金の管理を奥様に任せたくない、夫婦別会計にしたい、自分のお金を自由に使いたい、という男性は増えています。
それが悪いことだとは思いません。家計簿をちゃんとつけている男性もいっぱいいます。
ただ、経験的なことを言えば、結婚前に貯金ができていなかった男性が家計を管理すると、離婚の割合が他よりかなり高くなります。
さらに奥様がご主人の年収を知らない、給料明細を見せてくれない、貯金額を知らない、というは壊滅的です。
家計はどちらが管理する、ではなく、二人で管理すれば良いだけです。それをわざわざ隠す人は、隠す理由があるのです。
まとめ
・年収より、収入にあった支出かが大事
・結婚前に貯金がないなら、結婚後に相当な協力が必要
・結婚後に男性の浪費はほぼ治らない
・給料額を教えてくれない男性はかなりやばい
【ご注意】
注意というか、前提です。当事務所には、幸せなご夫婦は来ません。ほぼすべてが離婚したい、浮気された、などの大変な状況にある方です。このため、幸せなご夫婦の秘訣、などではなく、あくまで離婚で多い相談のご紹介です。また、当事務所は女性の相談が多いので、男性に問題がある話が多いだけかもしれません。
※守秘義務があるので脚色もあります。フィクションです。
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