カサブランカ

 

11年前の今日、歌友の佐々木実之さんが43歳の若さで亡くなられた。

 

             

           翌年、『日想』という遺歌集が出された

 

この歌集の中で私が好きな歌のひとつが次の歌

 

       駅弁のゆかしきかなや安積山花かつみ弁当といふを食ひたれ 

 

これは芭蕉の『奥の細道』を背景に、お父さんの故郷を思う凝った作りの歌なのだが、

この懐かしみの感じがなんとも言えず好きだ飛び出すハート

過去記事に詳しい解説を書いているので、よかったら下のURLからお読みください桜

 

  https://ameblo.jp/fuuboku-kamakura/entry-12447685287.html

 

 

実之さんは、かりん鎌倉支部に通ってこられていたので、その折りの思い出はいろいろあるのだが、今日は高尾山に登った話。

 

もう20年前の2003年の11月、実之さんと共通の歌友が9月に亡くなって、彼を悼もうというので実之さんは一升瓶を抱えていた。

 

            

            頂上付近だと思うけれど、けっこう人がいる

 

一度頂上まで行き、下山してから、どこかの田の畦のようなところで

二人で泣きながらお酒を飲んだ。

11月の夕方はかなり寒かった。

 

その実之さんも亡くなってもう11年になる。

実之さんの為にもう何もできないけれど、せめて歌集を読み返してご冥福を祈っている。

            →→次の記事につづく

 

    

               今朝撮ったハクモクレンの花