仕事でのアウトプットの質を高めるには、第1に質の高い情報(本)に触れ、第2にその内容を記憶し、活用できるようになる読み方を身につける必要があることをお伝えしてから、講座を始めていきました。
第1の本選びについては、わずか千数百円の投資で、ハイリターンを望める本もあれば、その逆に、時間をかけて読んでも仕事の実績にはまったくつながらない本もあるので、その見極め方についてお話ししました。
第2の本の読み方については、質の高い情報(本)を手に入れられたとしても、その内容をちゃんと読解できなければ、ローリターンの読書になってしまうので、認知科学が解き明かしたアウトプットの質を高められる本の読み方をお伝えしました。
受講者のみなさんには、私が選んだ本(キャリア論に関するもの)をお配りし、それを実際に読んでもらいながら、講座を進めていったのですが、途中、記憶術を学んだことのある受講者の方から、こんな疑問が出てきました。
それは、本の中の「キャリア理論の5か条」をどう覚えればいいのか、という疑問でした。
はじめ、その受講者の方は、記憶術を使って覚えればいいのではないかと思っていたのですが、私が、本に書いてあった内容を読み上げながら、解説(肉付け)を加えていくと、記憶術を使わなくても、5カ条を順番通りに覚えられて、語れるようになること。
しかもそのアウトプット(語り)の質が、記憶術を使って覚えた時よりも、はるかにわかりやすい説明になることを実感していただけました。
書店に行けば、いろんな読書法の本が見つかるけれど、その多くは著者の経験則に基づくもので、再現性があるものかどうかは疑わしい。
でも、認知科学が解明した本の読み方を実践すれば、誰がやっても、本の内容が頭に入りやすくなり、読むスピードも自然に速くなり、記憶しようとしなくても質の高いアウトプットができるようになる。
このことをお伝えしたくて、昨日、この講座をやってみたのですが、家に戻ってから、皆さんからいただいた感想文を読んでみて、「冒険してよかったな」と感じています。