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この国のタブー

素人がタブーに挑戦します。
素人だけに、それみんな知ってるよ?ってこともあるかもしれませんが。
コメント、質問、大歓迎です。お手やわらかにお願いします。

当ブログで相変わらずの人気ネタのひとつが、テレビです。検索エンジンからのヒットが毎日のようにあり、アクセス数に一役かってくれています。検索キーワードは主に、テレビ、つまらない、くだらない、原因、理由、論拠、コスト、事故あたりでしょうか。
要するに皆さん、テレビが嫌いなんですね。



【テレビはどう作られる?】

では、そもそもテレビはどうやって作られているのか。調べてみることにしました。もちろん、テレビが放送するコンテンツは色々ですし、キー局の自主制作もあれば、系列局の番組もあります。広告代理店や番組制作会社の持ち込みもあるでしょうし、輸入品もありますね。
少し調べてみると、色々な情報がありましたので掲載します。

①テレビドラマの作り方
参考:学校法人東放学園「テレビドラマができるまで」

②スタジオ撮影番組の作り方
参考:NHK「TV番組ができるまで」

③ロケ番組の作り方
参考:番組制作会社のSPADE1「テレビ番組の作り方」

ご興味がある方はちょっと覗いていただけると良いのですが、どれを見ても、大変な手間がかかっている印象を受けますね。しかしその反面、どれもが抽象的なことしか書かれていないので、建前っぽくて説得力に欠けるのも事実です。①の専門学校はともかくですけれど。



【裏レシピ】

さて、こうなってしまうと、私達視聴者がテレビの裏側を知る方法は、どうしても伝聞頼りになります。例えば、次にご紹介するような内部関係者のリーク情報も定番ですね。断片的な情報ばかりですが、「ワイドショーのネタ元がWikiなので誤報になる」という話などは、確かに面白いです。
 参考:@niftyニュース(2012年12月24日)「現役テレビマン覆面座談会「テレビがつまらない理由をバラします」」

ただし、この手の情報はいつも、取材源の地位や業界経験だけでなく、糾弾する対象までもが匿名なので、誰が誰の事を言っているのか全くわかりません。信憑性に乏しいばかりか、読者からすれば一種の愚痴にしか聞こえない気もします。


他方、また別の話ですが、いつだったか爆笑問題の事務所社長で太田光の妻に密着した、NHKのドキュメンタリー番組を見たことがあります。彼女は、爆笑問題をどうすれば画面で一番活かせるかという観点から、企画書を作ってはテレビ局に持ち込んで提案しているのだとか。タイトルは「太田光代“爆笑”を売る法則」」だったと思います。(まともな動画サイトが無かったので、ご興味ある方はご自身で調べて頂ければ幸いです。)

私は最初、このドキュメンタリーに彼女が出演する理由がわかりませんでした。一生懸命、真面目に働くのは当たり前のことですし、エンターテインメントであるお笑い芸人の妻がそれを披露するメリットが理解できなかったからです。しかしうちの妻曰く、最近は夫婦ともCMにも出るようになったそうなので、やっと合点がいきました。笑いを犠牲にしてでも好感度を上げたかったのねと。

この2つの話がとても象徴的なのは、テレビが作られるまでのメカニズムが極めていい加減であることです。こういう話を真に受けてしまえば、私みたいな素人にだって番組が作れそうに思えてきます。



【広告代理店流レシピ】

さらにこんな話もあります。少し長いです。


ある広告代理店営業マンが、温泉地へ旅行した時の話です。
旅館でくつろいでいると、ふと閃いて彼は部屋へ女将を呼びます。

営業「女将、この旅館は素晴らしいですね。テレビに出たら良いのに。」

女将「願ってもありませんが、実際にそんなことができるんでしょうか?」

営業「何なら私が旅番組を企画しますよ。広告料として100万円くらい出せますか?」

女将「テレビで宣伝して頂けるなら、すぐに用立てます。」

営業「では早速、関係者へ声を掛けましょう。ここへ、温泉組合長や商店会長、商工会議所と農協、それから町長か町議員も呼んで頂きたいのです。」


皆を集めた営業マンはこう言います。

営業「テレビが来ると街に観光客がどっと押し寄せます。その効果はあらゆる市場調査結果や実績から明らかです。ただし、これには広告費が必要です。まず、温泉組合が300万、商店会と商工会議所と農協が100万ずつ。その他、番組で取り上げて欲しいお店や施設があれば協力してください。金額に応じてロケ規模とVTRの長さが決まります。」

町長「しかし、色々とお聞きしていると合計で1,000万円を超えます。我々で工面できるのは、せいぜい700万といったところです。」

営業「ならば出演者は、最近あまり売れない演歌歌手と、新進気鋭のアイドルにしましょう。格は落ちますが、出演料を削れば実現できるでしょう。」

町長「承知しました。募る話もありますので、どうかもう一泊して行って下さい。」

女将「ご宿泊のお代は頂きませんので、どうかごゆっくりしていってください。」


こうして営業マンは接待を受け、持ちつ持たれつの旅番組制作が決定しました。あとは制作クルーが後日訪れて、打ち合わせ通りに撮影すれば完了です。パターンですね。超テキトーです。この手の話は、今でも温泉地の老舗スナックにでも行けばいくらでも出てきます。
あるいは温泉地へ行かずとも、知人の会社にも同じような営業話が来たことがあります。その会社は製造業なのですが、当時は「WBSで100万、ガイアで500万、カンブリアで1,000万」って感じだったと思います。
 参考:テレビ東京「いい旅夢気分」



【ブランドはイメージに過ぎない】

テレビには絶大なブランドイメージがあります。一流芸能人は政財界の重鎮と同じ扱い。歌手や役者や芸人は、誰もが稀代の天才アーティスト。政治経済を英語で語れるアナウンサーは、秀才・才女の集まり。選挙や政策、株価にまで影響を与え、テレビ広告した商品は全て売れる。
反対に、テレビに叩かれると会社は簡単に潰れます。だから皆がテレビを信奉します。

このブランドイメージを作り上げるため、テレビ局はたゆまぬ努力を続けています。なぜならば、かつてテレビは負け組と言われた時代があったからです。バブル絶頂期、一流大学出身者は誰もが、給料の高い商社や銀行を志望しました。一方、テレビは不人気だったんですね。

それもその筈で、今でも高給取りと言われるのは、在京キー局を中心とした業界上位や、高い地位の人に限られます。制作会社も演者も現場スタッフも、末端へ目を向ければこの業界は恐らく今も、キツい・帰れない・給料安い。つまりいわゆる「3K労働」です。ブラックと揶揄されるIT業界とも大差はありませんし、今もそう変わっていません。
 参考:ログ速(09/06/23)「【テレビ】過酷な労働…辞めるAD 番組制作に支障も」(msn産経ニュースのコピペ)

また他方で、「テレビは新聞よりも低俗」という当時からのレッテルも、恐らく今でも消えていません。ドリフを作る会社に真面目な報道なんてできっこないという理屈も、確かに一理ありますから。
そうした状況に対し、テレビは自身が最大のメディアであるという武器を使いました。自作自演して夢の国を作り上げることで、こうしたイメージを払拭すべく努力してきたし、現在もそれを続けています。


それでも、ブランドイメージは所詮、イメージに過ぎません。テレビが優秀な人材の集合体というのも誤解であり、真面目に番組作りをしているというのも半分は当たっていますが、しかし半分だけだと思います。またそれに気付くにつれ、視聴者はどんどんテレビを嫌っていくような気がします。
最近ではむしろ、パクリ、やらせ、誤用、歪曲、捏造、扇動、癒着などの言葉がピッタリにも思えますしね。


皆さんはこれを読んで、どう思われるでしょうか。
テレビは真面目に作られている?それともテキトー?

今回も最後まで読んで下さりありがとうございました。



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