親日国よせ集め(総括) | この国のタブー

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 シリーズで書いた記事の総括です。以下の本編を読んでいただいていない方には伝わり辛いので、スルーしてください。
 →親日国よせ集め(東南アジア地域)
 →親日国よせ集め(南アジア地域)
 →親日国よせ集め(オセアニア地域)
 →親日国よせ集め(東アジア地域)



今回は「親日国よせ集め」シリーズの後書きです。よせ集めのにわか知識ばかりでしたので、重大な勘違いや誤解が無いことを祈っていますが、ちょっと自信ありません。しかし、それでも当初の疑問に対する自分なり見解は、真面目に表明すべきだという考えに至りました。たとえ誤りがあるにしても、自らの立場を明確にしないのは卑怯な気がしますので。
もしも「アンタ勘違いしてるよ」なんて箇所があれば、忌憚なくご指摘いただけますと一番助かります。

さて、シリーズ最初の記事の冒頭にもありますが、これを書いた目的は、「アジア諸国に迷惑をかけたから謝れ!」と言われていることの背景を探ることにありました。しかし、中国や韓国を調べるのは面白味に欠けますし、批判ばかり並べるのも不本意です。そこで、アジア周辺の親日国を探してみようと考えました。
無知な私としてはネタ元がどうしてもネットに偏ります。そのため、できるだけその国へ行った方々の実体験や公的資料を中心に、できる限りフェアな調査に徹したつもりです。書籍資料や私の実体験に基づく記述も一部ありますが、それとわかるように書きました。



前置きが長くなりましたが、私なりの結論は、日本を毛嫌いしている国はアジアには無いということです。「謝れ!」というような強烈な感情を抱く国も、それを国是とするような国も、、中国・韓国・北朝鮮の他にはありませんでした。
もちろん、日本による戦争被害の全てが許されたり、忘れられたということではありません。それは大親日国家の台湾やインドネシアでも同様です。日本に対して好意や共感を抱く一方で、かつての出来事に対する不満は消えておらず、それでもなお親日的な国が多いということです。私たち日本人は過度に自虐的にならず、この事実を胸を張って受け止めるべきだと強く思いました。祖先の残した功績にも、深く感謝すべきです。靖国神社に祭られる英霊だけではありません。その感謝は、共に戦い、共に偉業を成し遂げたアジア諸国の人々の祖先に対しても捧げられるべきものです。



ちなみに、アジア諸国の人々が日本へ好感を持っている理由を、私なりに時系列でまとめてみました。くどいかも知れませんが。

【列強への抵抗勢力として】
アジアの国々はずっと西欧列強国から植民地支配を受けてきました。有色人種は例外なく白人に脅され、搾取されて殺され続けた歴史がありますが、日本の自虐史教育においてその歴史は封じ込められてきました。
しかし、日露戦争でロシア帝国に勝利した日本は、アジアの人々にとって言わば奇跡でした。やがて日本は敗戦しますが、一連の戦いはアジアの人々の奴隷意識を断ち切り、後の独立建国の切っ掛けへと繋がっていきます。そのため、大東亜戦争で敗れはしたものの、西欧に真っ向から立ち向かったその勇敢さを今でも讃えられるのです。中でも、西欧に対して自尊心の高いイスラム教徒や、南アジア地域の国々においては、そうした声が今も根強いです。

【日本統治時代のインフラ構築】
やがて日本は大東亜共栄圏を広げていきますが、ここで日本が行った統治は、西欧列強国や中国が行った支配とは相当の違いがあります。日本は道路・橋・港を建設し、水道を敷設しました。学校と病院を建設し、医療と教育を与えました。このインフラは後の建国基盤ともなっています。「支配された」でなく「共に暮らした」という意識を持つ人々も大勢います。現在でも貧しい国や、インドネシアからミクロネシアとポリネシアにかけての諸島地域では特にそうです。

【西欧列強とのアジア共闘】
大東亜戦争が勃発すると、日本統治下の国々でも大変な戦争となりました。しかしそうした国々の中には、日本人と一緒に戦ったことを今でも誇りに思っていたり、友情を抱いている人々がいます。どうやらその根底には、日本人特有の道徳観や、白人との気質の違いが大きく作用してるようですね。「日本人は白人とは全然違った」という数々の声がありますし、日本兵も現地の人々に支えられながら戦っていたというエピソードが、今でも多数聞かれます。

【経済大国と文明の利器】
敗戦の焼け野原から日本はわずか数十年で経済大国となり、平和国家を樹立しましたが、これをアジアの奇跡と呼んでくれる人々がいます。国王や元首レベルから、「日本人だからこそ成し遂げられた偉業だ」との発言が数多く残されています。さらにその結果として、日本はアジア諸国に電化製品や車をもたらしました。その技術力に感謝し、憧れを抱き、尊敬の念を持つ人々が大勢います。ホンダのバイクもとても評価されるのだと知りました。これは決してリップサービスなどではなく、「日本を見習う」という政策を実施した国も少なくないのです。

【ODAとJICAの援助】
戦後、日本は各国への経済援助と人的援助を行ってきました。その活動成果は、統治時代の貢献とも合わせて大変感謝されています。ただし残念だったのは、その事実を国民が知らないというケースです。感謝して欲しいとまでは言えませんが、周知方法は模索しなければなりませんね。
ところで、ひとつ疑問に感じたことがあります。それは、JICAが行く先の国々で、現在どのような教育が行われているかという点です。欧米に対する危機意識が今でも根強い国がいくつかありますが、実はこれら国々が一貫して親日なのです。もしかすると、戦後の援助支援に対する周知教育という域を超え、今でも何らかの親日教育が行われているのではないかと感じます。もちろん、JICAがそれを押し付けているなど疑える余地もありませんが、JICAの支援活動内容も含め、いずれの機会に調べてみたいと思いました。

【アジアの盟主への期待】
現在では、よほど軍拡でも叫ばない限りにおいては、日本を脅威と感じている国はほぼありません。一方で、中国の脅威に警戒する意識はアジア全体で急速に広がっているようです。その裏返しとして親日感情を抱き、日本のリーダーシップに期待する声もかなり高まっていました。この期待にどう応えるのかは、私たちのこれからの大きなテーマであり、日本がアジアの盟主たりうるかどうかの鍵にもなると強く感じました。



ところで、これは書き忘れた実体験エピソードですが、1年前にインド人のヒンディー語大学講師と飲んだ時のことです。その日にインドを訪問した野田総理に関して、こっぴどく叱られました。

「日本人はインドの経済的魅力が本当にわかっているのか!中国の覇権主義と共に戦おうとどうして言えないのか!これほど中身のないインド訪問を、アジアの親日家がどれほど嘆いていることか!ここままじゃ日本はアジアから見放されるぞ!」と。

これ、たまたま隣に居合わせただけという、初対面での出来事です。
その後は、互いの忸怩たる思いを共有しつつ、朝まで仲良く飲みました。が、私にとっては非常にショッキングな体験でした。彼いわく、日本の大学に来ている多くの語学講師も、各々の母国にいる親日家も、そんな思いを共通して抱いているそうですよ。
 参考:外務省の日印共同声明



最後に、このシリーズを書いている最中は、楽しいのですが毎日寝不足でした・・・。それでも、自分にとって大きな学びにもなりましたし、良い経験だったと感じます。また時間が許せば、こうした試みを続けていきたいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。



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