※京都新聞
学校に登校しても教室に入れず、保健室や相談室で過ごす「別室登校」の子どもへの対応に焦点を当てた「不登校ネットワーク交流会」(京都府教委主催)が24日、京都市上京区の平安会館で開かれた。
講演やシンポジウムを通して、より良いかかわり方を考えた。
初めに京都教育大の本間友巳教授が基調講演し、「不登校の理由を追究する『原因論』ではなく、『適切な居
場所づくり』の視点が必要。別室登校もその一つで、子どもたちを全面的に受容する場であるべき」と指摘した。
府総合教育センターの担当者は、2009年度調査で府内の中学生の1・1%が別室登校していたことや、スクールカウンセラー(SC)などが配置された学校ほど教室復帰率が高い状況を報告した。
シンポではSCやフリースクール主宰者、高校養護教諭ら6人が「生身の人間同士、子どもに深くかかわることが大事だが、現場は手が足りない。
加配やSCなど体制を充実させるべき」「教員やSC、学生ボランティアらの連携が大切。学校全体で別室登校の子に対する意識を共有してほしい」とそれぞれの立場から課題を指摘した。