毎年行われている

東京教育研究会の「登校拒否・不登校分科会」に行ってきました。

主催は元教職員の先生方。

私は午後から参加しましたが、

午前中は、養護の先生やスクールカウンセラーの先生の話が

あったそうです。

 

午後は、

参加していた保護者の立場から話を聞きたいということで、

「何か発言したそうですね」

と、言われて、そういうつもりもなかったのですが^^

せっかくなので、トップバッターで下記お話しました。

 

・わが子も含めて、不登校の子の中には

どうしても学校の環境が合わないという子も多い。

 

不登校がこれだけ増えているので

「不登校を救う」という考え方をやめて、

学校環境に合わない子どもの教育機会を確保する

システム作りを新たに考えた方がよい。

 

・世の中がこれだけ進歩しているのに

学校現場だけは旧態依然としている。

先生方の意識改革も必要だと思う。

 

・学校や先生によって、対応がまちまち。

いい人に当たったときはいいけれども

誤った対応をされて傷つく人も多い。

学校や先生には、不登校に関する共通認識を持ってもらいたい。

 

 

その他の参加者の方々からは、以下のようなお話がありました。

 

・先生の対応で子どもが傷ついて動けなくなってしまった。

・不登校だからと言ってあまりナーバスにとらえないでほしい。

・保護者のサポートが重要。

・最初にひどい対応をされると親はメゲてしまう。

・親の会を広く知ってほしい。

・親を支援してくれれば親が落ち着き、やがて子どもも落ち着く。

・教員として不登校の知識はあったけど、実際わが子が不登校になったら誤った対応をしてしまった。

 

また、親の会で行政と連携しているという団体の方から

その経緯などの説明もありました。

 

学校の先生からは

・情報がなかなか集めきれないため、保護者の方の気持ちを聞けると参考になる。

・「教育相談コーディネーター」の取り組み。

・「登校サポーター」の取り組み。

などのお話がありました。

 

最後に研究者の先生方からのお話で会を締められました。

 

●広木克行先生

・最初の窓口である担任の先生の対応によって、救われる人と傷ついてしまう人がいる。

・不登校問題は構造的な問題。

・不登校の子どもにとって親の存在は一番大切。

・日本は子どものメンタルヘルスに対して鈍感。

・兄弟に障害のある子がいると、甘えが満たされず愛情不足を感じる。

 

●山岡雅博先生

・不登校の人数は増えているのに研究報告が少ない。

・学校の先生も結果・成果を求められて苦しんでいる。

・分業が進みすぎて、不登校ならカウンセラーへ、という空気がある。

担任が最初に不登校の相談を受けたときに、

きちんと話を聞いてチームで対応できるとよい。

・公教育を民間に委託する流れがある。

経済的な問題を抱えている家庭は民間サービスを受けられない問題がある。

不登校で公教育から排除され、民間からも排除されると行き場がなくなってしまう。

・公教育の質が下がると子どもの居場所がなくなってしまうのは問題。

 

最後に世話人の大沼宗男先生から

不登校の子どもの話にハッとさせられたという

エピソードを伺いました。

 

「ぼくらはつらい気持ちを

不登校という形で表現できているけど、

今、つらい気持ちで学校に行っている人は

それを表現できない。

 

不登校の心配をしてくれるのはありがたいけど

つらい気持ちで学校に行っている人たちにも

気を配ってほしい」

 

不登校の子って、本当にやさしいな、

と、しみじみ思いました。

 

いろいろな意見を持ち帰り、

今後の活動に生かせれば、と思いました。