近年、2学期が始まるこの時期、
「学校が嫌なら逃げてもいい」という言葉を
よく聞くようになりました。

2学期が始まったときの子どもの自殺率が高いことから、
こういった声明が出されるのは

意味のあることだと思います。

また、やさしさから来ている言葉だということも
重々理解しています。

ただ、できれば「逃げる」という言葉は
使わないでほしいなー、といつも思ってしまいます。

学校に行くことが普通で
行かないことは逃げること、

というイメージがあるからです。

学校に行くのがつらいから「行かない」のと
嫌なことから「逃げる」のとは違います。

学校へ行くことがつらいという状況は
子どもの心身の健康を損なう状態であり、
緊急事態といえます。

けがをしたら休むのと同様に
心身の健康を損なう状態なら
行かなくて当たり前だと思うのです。

今は学校に行かなくても、
学習する方法はさまざまにあるし
社会的な体験をする場所だって、いくらでもあります。

「逃げる」のではなく「別の方法を選ぶ」
と、柔軟に考えてほしいのです。

そういう理解が
社会全体に広がるといいな、と思いながら
いつもこの、夏の終わりの時期を過ごしています。