最近、勤めていた通信制高校サポート校を退職しました。

 

教育と企業の利益は

なかなか両立しないものだということを痛感しました。

 

不登校の子たちの過ごしやすさのために

いろいろと心を砕いていたのですが、

そのために必要な諸々の提案を、

上の人には理解してもらえませんでした。

 

株式会社なので、利益を追求しなければならないのは

十分に理解しています。

たくさん生徒を募集しないと企業として成り立たないのも

当然だと思っています。

 

ただ、募集するのであれば

それに見合った十分な準備をする必要があると思うのです。

 

獲得人数の目標数字を掲げて、ただただ入学させる。

入学後は、管理のため大人の論理に従わせるのでは、

繊細な子どもたちをフォローすることはできません。

 

不登校になる子どもたちが年々増加している昨今、

多くの企業が通信制高校やサポート校、フリースクールに

参入してきているという現実があります。

 

そういった企業にとって、不登校の子どもたちは

「金の卵」であり、

ビジネスチャンスだと思われているのです。

 

これは、私が勤めていた学校に限ったことではなく

最近企業が開校した他の学校でも

不登校の現実をまったく知らずに運営しているんだな、

と、感じるところがいくつかありました。

 

ほんの5~6年前までは、

「通信制高校や通信制高校サポート校、

フリースクールなら、どこでも理解がある」と、

みなさんにお話しできたのですが、

今は、必ずしもはそうとは言えなくなってきてしまい、

とても残念な気がしています。

 

もちろん、きちんとした教育理念を持って運営している学校もたくさんありますし、

お子さんとの相性の問題もあるでしょう。

 

一概に、悪い学校ばかりとは言えないのですが

学校を選ぶ際には、

子どもにとって本当によい場所なのかどうかを

見極める必要も出てきたと思う昨今です。