「やる気になれば何でも出来る!」「勉強はいつ始めても遅くない」って本当?不登校でも大丈夫? | 不登校解決相談所のブログ

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やる気になっても「できない」「遅い」「仕事につながらない」事はたくさんある!



1.やりたいことが見つかるまで学校に行かなくていいの?
2.「私は不登校から社長になりました!」だから、大丈夫?
3.「趣味を仕事にすればいいんだ!」本当になれる?
4.東大卒のフリーターが多いから勉強は必要ない?
5.「中卒フリーター」はニュースになる?
6.「不登校社長」はニュースになるけど「大卒社長」は?
7.現実社会では「遅咲き」なんてほぼ存在しない
8.20代の努力で「ギリギリ」チャンスをもらえるかも
9.高校を退学する動画に「励ましの声」多数!
10.頭が良い子と分かったら「励ましの言葉」が・・・
11.「人生」や「勉強」はやり直しができる?
12.「不登校は不幸ではない!」本当に大丈夫?
13.「ひきこもり」は4年で30万人増えた!
14.不登校は「ひきこもり」のキッカケの18%?
15.学生時代に知り合った高校生が大学を目指す!
16.小、中、高と勉強をしてこなかったため・・・
17.浪人生となるも3年連続で不合格・・・
18.ビリギャルが慶応大学に受かったのは本当だけど・・・
19.仕事の合間に勉強して資格を取得
20.やる気になれば何でもできるけど・・・


1.やりたいことが見つかるまで学校に行かなくていいの?

不登校の子どもに対して、このように仰る方がいます。

「人間、やる気になれば何でも出来る!」
「だから、やる気になるまで慌てなくていいよ!」

「やりたいことを見つければ、子どもは自然と動き出す!」
「やりたいことが見つかるまでは、待つことが大切だ!」

「勉強はいつ始めても遅くない!」
「今は自分の好きなことをするのが大切だ!」
「ムリして学校に行かなくていい!」

これらの言葉は本当なのでしょうか?

小学校、中学校、高校時代に「やる気がでない」「好きな事が見つからない」と言って、何もしなくていいのでしょうか?

不登校のままで大丈夫なのでしょうか?


2.「私は不登校から社長になりました!」だから、大丈夫?

ネットや本を見ると、このような声がすぐに見つかります。

「私は不登校でしたが、今は会社の社長をやっています!」
「だから不登校でも大丈夫です!」

「小学校、中学校と不登校でした。」
「その後、趣味を見つけ、今はそれが仕事になりました!」
「自分のやりたいことを見つけることが大切なのです!」

「中学校、高校と不登校でした。」
「勉強はほとんどやっていませんでした。」
「今、なりたい仕事ができたので、その資格を取るためにガンバっています!」

これらの方は、とても素晴らしい方だと思います。

不登校という過去を持ちながらも、社長になったり、趣味を仕事にしたり、資格を取ろうとガンバっているからです。


3.「趣味を仕事にすればいいんだ!」本当になれる?

これらの言葉を聞いて、このように思っている方は危険です。

「不登校でも社長になれるんだ!」
「趣味を仕事にすればいいんだ!」
「ゲームが趣味だからプロゲーマーになろう!」
「なりたい職業が見つかったら、資格を取ればいいんだ!」
「不登校でも大丈夫なんだ!」

→その年齢で資格をとって仕事につながるの?

過去に不登校だった方で、現在、成功している方は、「不登校でも大丈夫!」と思っていたのでしょうか?

努力もせずに社長になったのでしょうか?

趣味だけをして、それが仕事につながったのでしょうか?


資格は簡単に取れたのでしょうか?


4.東大卒のフリーターが多いから勉強は必要ない?

今から、30年程前にこのようなニュースがありました。

「東大生は大学を卒業後にフリーターになる子が多い。」

このニュースを聞いた、勉強の苦手な子どもたちは口々にこう言っていました。

「東大に行ってもフリーターになるんだよ!」
「勉強をやっても意味がないんだ!」
「数学や国語なんてやる必要はないんだ!」

※    同じように仰る親御さんがいたのも驚きでした。

もちろん、東大を卒業して、就職活動に失敗、そして「フリーター」になった人もいるでしょう。

ただ、東大の場合は「弁護士の資格を取るためにフリーターに」「海外の大学院に進学するまでフリーター」など、便宜上(統計上)フリーターとなっている方も少なく無いと思われます。


5.「中卒フリーター」はニュースになる?

もし、このニュースの「東大卒業」の部分が「中学校卒業」に変わったら、ニュースになるでしょうか?

「中学を卒業して高校に進学しない子の多くがフリーターになっている!」

新聞や週刊誌、TVやネットニュースで話題になるでしょうか?

もちろん、中学を卒業したあと就職するかたもいるでしょう。

しかし、就職せず(できず)「フリーター」になる子は少なくありません。

そのため、下記の内容では珍しさがないため、ニュースになることはないでしょう。


6.「不登校社長」はニュースになるけど「大卒社長」は?

「小学校、中学校の時に不登校だったけど、今は社長です!」

これも同じ事です。

もし、このニュースの「不登校」がなく、「小学校、中学校」が「大学」に変わったら、ニュースになるのしょうか?

「大学を卒業したけど、今は社長です!」

大企業の社長のほとんどは大学を卒業しています。

もちろん、中卒や高卒の社長もいます。

ただ、「大卒社長」「高卒社長」「中卒社長」「不登校社長」では、どの社長が少ないでしょう?

もちろん、「不登校社長」や「中卒社長」でしょう。

だからこそ、これがニュースになったり、話題になったりするのです。


7.現実社会では「遅咲き」なんてほぼ存在しない

タレントで絵本作家の西野亮廣さんは、ご自身のブログで「遅咲き」について述べています。

簡単にまとめさせていただくと、下記のような内容となります。


「現実社会では『遅咲き』なんてほぼ存在しない。」

漫才コンビ「錦鯉」さんがブレイクしたのが50歳。

このような話しを聞くと「将来に対して夢や希望」を持つ人もいるでしょう。

ただ、「遅咲き」が話題になる理由は「そんなことは基本的に無いから」です。

「遅咲き」が定期的にあったら「遅咲き」はニュースにならないんです。

巷では「キミはキミのままでいいんだよ」的な耳馴染みの良い言葉が溢れ、その言葉に吸い寄せられてしまう人もいますが・・・。


8.20代の努力で「ギリギリ」チャンスをもらえるかも

また、20代までの努力についても、このように述べています。


なぜ20代で生まれた差が一生かけても取り戻せないのか?

30代、40代になってくると、頑張っている人は、出世して、それなりのポジションに就きます。

自分の決定で、売り上げを高めるポジションに就くのです。

その場合、会社や社会は、「何者でもない30代」にチャンスは与えません。

同じリスクを背負うなら「何者でもない20代」にチャンスを与えた方が、期待値が大きいからです。

「後で頑張ればいい」と思っても、20代より後は、そもそも打席に立たせてもらえないんです。

もちろん身体を壊してしまっては元も子もないので、そこだけは気をつけて下さい。


9.高校を退学する動画に「励ましの声」多数!

少し前に「tiktok」を見ていると、このような動画が流れていました。

「高校3年生の子が高校に退学届をだしに行く動画」

どうやら、集団生活や集団学習が苦しかったようです。

コメント欄を見ると、共感や励まし、同情のコメントがたくさん寄せられていました。

「ムリに通わなくてもいいと思う!」
「高校に通うことが人生じゃない!」
「私も高校を辞めました!」
「立ち止まることも人生だと思います!」

しかし、この子は勉強が嫌いや苦手ではなかったようです。

「東大を目指して勉強をしている」動画や「模試の結果」動画がアップされていました。

私はこの子の「ガンバリは本気である」と「とても素晴らしい」と感じました。


10.頭が良い子と分かったら「励ましの言葉」が・・・

しかし、「東大を目指して勉強している」動画や「模試の結果」動画では、コメントが極端に少なくなっています。

どうやら、この子の成績が良いことが、コメントを減らしている原因のようです。

もし、この子の成績が「悪い成績」だったら、「Fラン大学にしか受からない成績」だったら、コメントの数は減ったでしょうか?

「勉強なんて出来なくても大丈夫!」
「大学なんて意味がない!」
「ムリして勉強しなくていいんだよ!」
「ゆっくり自分の人生を考えて!」

このようなコメントがもらえたのではないでしょうか?

年間1000件以上の不登校相談を受けている私は、このように考えています。

「この子は、本当に集団生活がつらかったんだ!」
「学校を辞めても自分で勉強を続けているんだ!」
「東大を目指し1日、何時間も勉強しているんだろう!」
「夢を実現するために、本気で取り組んでいるんだ!」
「本当に素晴らしい!」


11.「人生」や「勉強」はやり直しができる?

「人生」「やり直し」を検索したところ、このような言葉を目にしました。

「人間はやる気になれば何だってできる!」
「勉強を始めるのに遅いと言うことはない!」
「人生はいつからでもやり直すことができる!」

反対に下記のようなコメントもありました。

「人生やり直せるなんて、慰めの言葉に過ぎません。」
「そりゃ勉強なんて何歳でもできます。」
「最初の20年で残りの60年が決まってしまう。」
「48歳で医者の資格を取っても、病院に雇ってくれないのでは?」

これに対して、このような反論を書いている方がいらっしゃいました。

「現役で有名大学を卒業した方は全員高待遇で働いていますか?」

このような言葉は「不登校の現場」でも、よく聞かれる言葉です。


12.「不登校は不幸ではない!」本当に大丈夫?

「不登校は不幸ではありません。」
「小、中と不登校でも普通に生活できています。」
「私は不登校から会社の社長になりました。」
「中学、高校、大学を出たら幸せになれるんですか?」など

もちろん、不登校から成功している方がたくさんいらっしゃるのは知っています。

静岡県にある不登校解決相談所でも、不登校のお子さんを支援することで、希望大学に合格したり、希望の職業に就職した事例がたくさんあるからです。

ただ、ネットや本で話題にならない、不登校の子どもがたくさんいるのは事実です。

「小、中と不登校の子が『ひきこもり』になった!」

このようなニュースを見たことがありますでしょうか?


13.「ひきこもり」は4年で30万人増えた!

内閣府はひきこもりについての調査を行っています。

最新のデータによると、現在(2023年)のひきこもりの人数は「146万人」となっています。

4年前の調査結果は「115万人」だったことから、この4年で30万人のひきこもりが増えたことになります。

また、ひきこもりになった「きっかけ」は下記のような結果になっています。

・15才~39才のひきこもりのきっかけ

①    退職したことがきっかけ 22%
②    人間関係がきっかけ 21%
③    不登校がきっかけ 18%
④    学校になじめなかった事がきっかけ 13%


14.不登校は「ひきこもり」のキッカケの18%?

このデーターを見て、このように仰る方がいます。

「不登校からひきこもりになるのは2割しかいない!」
「逆に言うと80%が不登校からひきこもりにならないんだ!」

この言葉が間違っていることは、簡単に理解いただけると思います。

なぜなら、内閣府のデータには「ひきこもりになったきっかけ」と書いてあるからです。

例えば、中学校を不登校のまま卒業して仕事に就いた人がいたとします。

その人は職場の人間関係が上手くいかず「ひきこもり」になってしまいました。

この場合、「きっかけ」は「職場の人間関係」となります。

学校を卒業して、1度は働いているため「きっかけ」は不登校とならないのです。

ただ、この方が「人間関係が上手に作れない」のは、「不登校が由来」であることは間違いないでしょう。

しかし、データ的には「きっかけ」は「職場の人間関係」となってしまうのです。

→「調査と現実が違う理由」についてはコチラをご覧ください。
 

→「調査と数字のマジック」についてはコチラをご覧ください。


15.学生時代に知り合った高校生が大学を目指す!

私が大学1年生のときバイトで知り合った友人がいます。

彼は2才年下の高校2年生でした。

バイトの休憩中に話しをしていると趣味が同じ事がわかり、バイト以外でも一緒に遊ぶようになりました。

彼は私に「大学は楽しい?」と何回も聞いてきます。

私が「楽しいよ!」と答えると、彼はこう言いました。

「オレも受験勉強をして大学に行くことにするよ!」


16.小、中、高と勉強をしてこなかったため・・・

ただ、彼の高校は進学校ではありません。

彼の高校から大学に行く子は数人しかいません。

もちろん、彼は小学校、中学校とあまり勉強をせずに過ごしていました。

高校3年生になった彼は大学を目指して勉強を始めます。

しかし・・・・・・・。

勉強をやる習慣のない彼は、少し勉強をしただけで満足してしまいます。

1日の平均時間は30分~1時間です。

大学合格には絶対的に時間がありません。

予想通り、彼は受験した大学の全てで不合格となります。

※    当時はFラン大学はありませんでした。


17.浪人生となるも3年連続で不合格・・・

大学合格を目指す彼は浪人生となり予備校に通います。

私は彼と定期的に連絡を取っていました。

時には勉強を教えたりもしました。

しかし、勉強の基礎(中学程度の内容)が出来ていない彼は予備校の授業も理解できていないようです。

その年も、彼は受験した大学の全てから不合格通知をもらいます。

そして、その翌年も全ての大学から不登校通知をもらいました。

3年連続で大学に合格できなかった彼は、親のコネで20才のときに就職をしました。

私も大学を卒業して教員になったことで、お互いに連絡を取り合うことがなくなってしまいました。


18.ビリギャルが慶応大学に受かったのは本当だけど・・・

「勉強はいつからでもできる!」
「ビリギャルは実話で彼女はビリから慶応大学に受かった!」

このように仰る方もいます。

ただ、この「ビリギャル」の話しも本当であり、嘘でもあります。

なぜなら。実際のビリギャルは小学校の時に受験をして「私立の中高一貫進学校」に合格しているからです。

「ビリ」というのは嘘ではないようですが中高一貫進学校のビリなのです。

さらにいうと、合格することが出来たのは慶応大学のSFCです。

SFCの受験は基本的に2科目です(英語or数学+小論文)。

もちろん、2科目とはいえ合格点を取るには努力が必要です。

ただ、小学校のころに受験をして合格していることから、ビルギャルには「基礎学力」と「勉強習慣」があったことは間違いないでしょう。

※    SFC:湘南・藤沢キャンパスの略


19.仕事の合間に勉強して資格を取得

私は数検の準1級を取得していますが、取得したのは30才の時です。

「昔から数学が好きだった」「数検の存在を知ったのが30才だった」ことから、数検を受けようと思い、仕事の合間に勉強をしたのです。

「公認心理師」や「学校心理士」「ガイダンスカウンセラー」「特別支援教諭」の資格についても同様です。

仕事をしながら勉強をして、30代~40代でそれぞれの資格を取得したのです。

「人間、やる気になれば何でも出来る!」
「やりたいことを見つければ、子どもは自然と動き出す!」
「勉強はいつ始めても遅くない!」

確かにこの言葉を本当の言葉だと思います。

極端な話しですが、50代となったいまでもエネルギーの全てを勉強に振れば、東大に合格する自信はあります。

しかし、そこまでの熱意もありませんし、この年で東大に入学してもデメリットしか考えられないという気持ちから、全部を振ることはできません。


20.やる気になれば何でもできるけど・・・

趣味や興味、自分の能力向上のために勉強するのであれば、「勉強はいつからでもできる」でしょう。

しかし、不登校の子どもや親御さんが、このように考えるのは危険です。

「不登校でも社長になれるんだ!」
「趣味を仕事にすればいいんだ!」
「ゲームが趣味だからプロゲーマーになろう!」
「なりたい職業が見つかったら、資格を取ればいいんだ!」
「不登校でも大丈夫なんだ!」

なぜなら、この言葉を信じたことで将来の可能性を狭めてしまっている不登校の子が多いからです。

ニュースになる成功事例は、あくまでも「珍しい事例」だからです。

西野さんの言い方を借りれば、「そんなことは基本的に無い」からニュースになるのです。

 

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