米国での研究によると、女性の体重指数(BMI)は妊娠の成功率に大きく影響することがわかりました。BMIが正常範囲(18.5〜24.9)の女性で最も妊娠の成功率が高く、BMIが増えるにつれて成功率が低下し、流産率が上昇することが報告されています。

 

Fertil Steril 2024; 121: 271

 

2016年から2019年までに行われた56,564件の正常胚移植のデータを分析しました。

 

  • BMI 18.5〜24.9の女性は臨床妊娠率が65.9%、出産率が58.2%で、流産率は11.4%と最も良好な結果を示しました。
  • BMIが25を超えると臨床妊娠率と出産率が徐々に低下し、流産率が増加しました。
  • 特にBMIが30以上の女性では、妊娠成功率が著しく低下し、流産率が大幅に上昇しました。

この結果は、適正な体重管理が妊娠の成功に非常に重要であることを示しています。肥満は自然妊娠だけでなく、体外受精や顕微授精といった生殖補助医療(ART)の成功率にも悪影響を与えるため、妊娠を希望する女性は適正な体重を維持することが推奨されます。

 

この研究は、妊娠を目指すカップルにとって、健康的な体重を維持することの重要性を再確認させるものであり、BMIを18.5〜24.9に保つことが妊娠の成功率を高める可能性があることを示唆しています。体重コントロール、バランスのよい食事など当院では、相談受付で管理培養士も対応していますので、お声かけください。