【ご質問内容】

体外受精日の朝、茶おりがありました。黄体ホルモン膣剤を処方していただく際、無理矢理入れると出血するので気をつけて下さいという説明が看護師の方からありました。体外受精前日、いつもより入りにくかったため、それで傷がついてしまったかと思い、量も少なかったため、あまり深く考えていませんでした。体外受精時、傷ついたかもしれないからと思い先生に伝えると、内膜が剥がれた可能性もあるので移植はおすすめしませんと言われました。そのような注意事項の説明はなかったように思いますが、思い違いでしょうか。私の知識不足なのか、注意が足りないのか、納得ができなくて、モヤモヤが残っています。

 

【当院からの回答】

当院では、新鮮胚移植(採卵周期に移植)予定では胚移植まで黄体ホルモン内服薬を、融解胚移植では移植前から黄体ホルモン膣剤を処方しております。移植予定周期での茶おり(少量出血)は、以下のような可能性があります。

 

  1. 子宮内膜の一部に破綻(ホルモン環境が不安定)
  2. 子宮内膜ポリープや子宮頚管ポリープからの出血
  3. 性交渉や膣剤による子宮膣部の接触出血
  4. 卵管水腫の貯留液の逆流や帝王切開後瘢痕部からの出血

 

診察の結果によって、③のように膣壁や膣部びらんからの出血で子宮内からの出血ではないことが確認できれば、そのまま胚移植を行って問題ないと思います。 逆に①、②、④のように子宮内からの出血が否定できない場合には、着床率の低下を招く可能性があるため、胚移殖を中止する選択肢についてご説明しています。